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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



札幌市交通局
Sapporo City Transportation Bureau




乗車日:July. 28 〜 29, 2008






札幌市交通局は、3つの地下鉄路線と
路面電車1路線の計56.5kmの
鉄道路線を有しています。

路面電車は最盛期には25kmを超える路線が
札幌市内に巡らされていたそうですが、
地下鉄が開業した1971年以降に次々に廃止され、
現在は、西四丁目 - すすきの間8.5kmが残るのみです。


一方、札幌の地下鉄は1972年(昭和47年)に開かれた
札幌オリンピックに向け、1971年(昭和46年)12月に
北24条 - 真駒内間の南北線が開通したのが始まりです。





1976年(昭和51年)には東西線の琴似 - 白石間9.9kmが開業し、
1982年(昭和57年)に白石 - 新さっぽろ間、7.4kmが延長され
1999年(平成11年)の琴似 - 宮の沢間
2.8kmの開業で、現在に至っています。

東豊線は栄町 - 豊水すすきの間8.1kmが1988年(昭和63年)に開業し、
1994年(平成6年)に、福住までの5.5kmが延長されています。
東豊線の全線開業により、現在札幌には3路線、
営業キロ48.0kmの地下鉄が走っています。


札幌市交通局の路線は、さっぽろ - 大通間しか
乗ったことはなく、長らく乗る機会のないまま、
その後に開業した地下鉄をさしおき、
最後に残った地下鉄路線になってしまっていました。

2008年7月に札幌に行く機会があったので
その際に、一気に全路線を乗ることにしました。

その時の様子を紹介します。


札幌の街の散策記はこちらです。





東西線 (宮の沢 - 新さっぽろ)
Tozai Line (Miyanosawa - Shin Sapporo)
Dec. 19, '09

南北線 (麻生 - 真駒内)
Nanboku Line (Aso - Makomanai)
Dec. 25, '09

東豊線 (栄町 - 福住)
Toho Line (Sakaemachi - Fukuzumi)
Dec. 26, '09

軌道線 (西四丁目 - すすきの)
Street Car Lines (Nichi Yonchome - Susukino)
NEW ! Dec. 30, '09




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東西線
(宮の沢 - 新さっぽろ)
Tozai Line (Miyanosawa - Shin Sapporo)








札幌市交通局・東西線は札幌で
2番目に開業した地下鉄路線です。

宮の沢 - 新さっぽろ間の営業キロ数は20.1kmです。

線名のとおり、札幌市を東西に貫く路線で、
中心街では大通公園に沿って走り、
大通駅で南北線、東豊線と接続しています。

1982年(昭和57年)の白石 - 新さっぽろ間の延長で
JR千歳線の新札幌駅と接続された事と、
JR化後の千歳線の運転本数増加や、
新千歳空港を結ぶ快速「エアポート」号の運行開始で、
空港や千歳方面から札幌市中心部への交通の便が、
飛躍的に良くなったと思います。

2007年7月に札幌市交通局の全路線に乗車した際にも
新千歳空港から快速「エアポート」号で新札幌に向かい、
東西線に乗り換えました。



新さっぽろ - 大通


名古屋発のフライトを午後早めの便にして、
新千歳空港に着いてから、札幌の地下鉄全線に
乗車しようと目論んでいたのですが、
雷雨の影響でフライトが1時間弱遅れ、
新札幌駅に着いた時は、
午後4時近くになっていました。

JRの快速「エアポート」号を新札幌で下車し、
地下鉄・東西線に乗り換えました。

JR千歳線の乗車記は
こちらです。




JR新札幌駅の様子です。
駅はショッピングセンターに囲まれています。

この辺りも札幌の街の
核の一つになっているようです。


地下に潜って地下鉄のホームへと向かいました。
駅構内のつくりが広々としていて、
長い距離を歩きます。

改札周辺の様子です。



新さっぽろ駅の1日の乗車人員は19,312人で、
札幌の地下鉄で4番目に多い乗客数だそうです。


新札幌駅のホームの様子です。



札幌の地下鉄は、通常の鉄道ではなく、
線路の中央に案内軌道があり、鉄輪ではなく
ゴムタイヤで走行する珍しい構造です。

トンネルの上部の架線から電気を取り入れ
線路中央の案内軌道から地上に
電流を流していると思います。
新さっぽろ駅では1番線が降車専用ホームで、
2番線が宮の沢行きの電車の乗り場になっています。



2番線に到着した宮の沢行きの電車です。

2008年7月に東西線に乗車した時には
新さっぽろから、真っ直ぐに大通に向かいました。

東西線の車内の様子です。



貫通路が広く、隣の車両も良く見渡せます。

夕方近くに、都心に向かう電車でしたが、
新さっぽろでは目立っていた空席も
駅に停車する度に埋まって行き、
大通に到着した時には、
立ち客も出ていました。


2009年12月に札幌に行った際には
途中の東札幌駅に降り立つ機会がありました。



東札幌駅周辺は、ショッピングセンターや
コンベンションセンターが建った新しい街でした。



新札幌駅のホームの様子です。
ホームドアが設置されていました。




新さっぽろから大通までは、11.6km。
この距離を約20分程の乗車時間でした。





大通 - 宮の沢


大通で一旦下車し、大通公園を少し散策し、
南北線を真駒内まで往復した後に、
再び、東西線の乗り潰しを続けました。

札幌・大通公園の様子はこちらです。
地下鉄南北線の乗車記はこちらです。

17:30頃に、大通駅から
宮の沢行の電車に乗り込ました。



午後5時を回り、通勤通学客が
多く乗り込んできました。

大通から宮の沢までは8.5km。
15分程の乗車時間です。

真駒内まで往復して疲れが出たせいか、
座席に座り、ウトウトするうちに
宮の沢に到着してしまいました。



日本の鉄道全線完全乗車を目指しているのですが
さすがに車窓風景の楽しめない地下鉄は
乗ることに義務感が生じてしまいます。

東西線は、終点の新さっぽろはJRと接続していますが
起点の宮の沢は、JR函館本線とは1km程離れた
南側に位置していて、接続していません。

もう1.5km程延長して、JR発寒駅に
接続すれば便利なのにと思いながら、
せめてと思い地上に出てみました。



札幌の市街地の西の外れに近く、
西側を取り囲む山々が見えていました。


これで、東西線20.1kmを乗りつぶす事が出来ました。

この後、南北線のさっぽろ - 麻生間と、
東豊線に乗るべく、再び札幌の中心部に戻ったのですが
地下鉄で折り返すのはさすがに勿体なかったので、
二駅戻った琴似で下車し、東西線の琴似駅から
1km程離れたJR琴似駅へ歩く事にしました。

地下鉄琴似駅前の様子です。



ビルが建ち並び、
中心街のような街並みでした。


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南北線
(麻生 - 真駒内)
Nanboku Line (Aso - Makomanai)








札幌市交通局・南北線は1972年(昭和47年)に行われた
札幌オリンピックにあわせて開業した
札幌で最初の地下鉄路線です。

麻生 - 真駒内間の営業キロ数 14.3kmの路線です。

終点・真駒内駅の西約1kmのところにある
真駒内公園がオリンピックのメイン会場となっていて
この南北線が観客輸送の主役になっていたようです。

この時開業したのは北24条 - 真駒内間 12.1kmで、
北24条 - 麻生間 2.2kmが延長開業したのは
1978年(昭和53年)の事でした。



大通 - 真駒内


南北線には、1980年頃に
さっぽろ - 大通間に乗りましたが
それ以外の路線は、未乗のままでした。

2008年7月28日、東西線を新さっぽろから
大通まで乗車した後、大通で一旦下車し、
真駒内を目指しました。

大通駅は一日の乗客数が75,769人で、
さっぽろ駅に次いで多いそうです。
このうち半数弱の35,762人が
南北線の利用者です。


南北線のラインカラーは緑色です。



駅名板にも緑色の矢印が入っていました。

南北線の大通駅のホームは相対式です。



夕方のラッシュが始まる前の16:30頃に乗りました。
大通で、多くの乗客が入れ替わり、
発車時には立ち客がちらほらいる程度でした。




大通から真駒内に向かって一つ目が、
有名な歓楽街、すすきのです。



このすすきのは、札幌市内を走る
路面電車との接続駅になっています。

札幌市交通局の地下鉄を全線乗車した翌日、
この路面電車にも乗車してきました。
その様子は、こちらです。



すすきのから4駅目の平岸を出て
しばらくすると地上に出て、
高架を走るようになりました。



地上に出ても、ドーム状の覆いが続いていて、
明かり窓から外の様子を覗き見ていました。

住宅地が続き、やがて自衛隊の基地が
広がるようになり、真駒内に到着しました。



真駒内駅に到着後の様子です。
多くの下車客が改札口に向かっています。

真駒内駅は地下鉄としては
珍しく地上にある駅なので、
駅前に降り立ってみました。



真駒内駅前は、道幅の広い道路が通り、
公園のように樹木の多い敷地に
7〜8階建のアパートが並んでいました。

駅前の通りを真っ直ぐに1km程行くと
札幌オリンピックのメイン会場だった
真駒内公園がありますが、
駅前に降り立っただけで、
折り返しの電車に乗り込みました。


真駒内から大通に戻る途中の景色です。



南北線の西側に広々とした
自衛隊の駐屯地が現れ、
その向こうに藻岩山が見えていました。

藻岩山は札幌の市街地のすぐ南にあり、
北国の山なので、スキー場もあります。


自衛隊の駐屯地を抜けた澄川で
一旦下車してみました。

澄川で下車した列車と、南北線の地上区間に
設置されたドーム構造の覆いです。



ゴムタイヤ式の地下鉄では、降雪時に
列車がスリップし運行出来なくなるのを
防ぐ為に設けられています。

普通の鉄道にしておけば、このドームの覆いは
不要だったのにと思いながら眺めていましたが、
延々と続くドームの覆いの中を走る
地下鉄の様子には惹きつけられました。



さっぽろ - 麻生


真駒内から一旦、大通まで戻った後、
東西線の宮の沢駅までの乗り潰しをしてきました。

札幌市交通局・東西線の乗車記は、こちらです。

その後、JRで札幌駅に戻り、
南北線の乗り潰しの再開です。



さっぽろ駅は一日の乗客数が87,606人('08年度)で
札幌市交通局地下鉄で一番の乗客数を誇ります。

南北線さっぽろ駅の乗客数は約6万人と、
南北線でも最も乗客数の多い駅です。



丁度、午後7時を回ったところで、
多くの通勤客で賑わっていました。

2番線に到着した麻生行きの電車です。



さっぽろを発車した電車は多くの立ち客がいましたが、
北12条、北18条と少しずつ乗客が減って行き、
北24条を過ぎると、立ち客は殆どいなくなりました。



さっぽろ駅から4.9km、わずか8分で
終点の麻生駅に到着しました。



これで、乗車済のさっぽろ - 大通間と合わせ
南北線14.3kmの全線乗車を果たしました。

やや狭い通りに面した麻生駅前の様子です。



午後7時を回っていますが、夏の札幌の
空にはまだ明るさが残っていました。


この麻生駅の北約500mのところには
JR札沼線新琴似駅があります。

南北線を延長し新琴似で接続すれば、
利便性が一層上がると思うのですが、
なんだか中途半端で納得がいきません。

とりあえず新琴似駅まで歩いてみました。



暮れかかった空に、新琴似駅の
高架の駅舎がシルエットとなって
浮き上がっていました。

札沼線の列車で札幌駅に戻ろうかと思いましたが、
19:20の列車が発車した直後だったので、
再び南北線の麻生駅に戻りました。

JR札沼線の乗車記は、こちらです。



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東豊線
(栄町 - 福住)
Toho Line (Sakaemachi - Fukuzumi)








東豊線は、栄町から福住まで、札幌市の東側を
南北線にほぼ平行している路線です。

営業キロは13.6kmです。

東豊線が開業したのは1988年(昭和63年)に
栄町 - 豊水すすきの間8.1kmで、
1994年(平成6年)に福住まで延長開業しています。


2008年7月28日、東西線、南北線に乗車した後、
この東豊線に乗りました。



大通 - 福住


南北線の麻生から大通まで南下し、
大通で東豊線に乗り換えました。

大通駅の構内は広く、東豊線のホームは
駅の東に寄っているので南北線や東西線からの
乗換えに長い距離を歩く事になります。


大通駅では3つの路線が接続していて、
地下のコンコースでの乗り換えは複雑なのですが、
床の上に各線のラインカラーが示されていて、
その色の線に従って歩いていくと
迷うことなく乗り換えることが出来ます。




午後4時過ぎから始めた札幌市交通局の
3路線の地下鉄乗り潰しも東西線、南北線を乗り終え、
この時点で既に4時間近くが経過していました。

まずは、大通から福住に向かう事にしました。



帰宅ラッシュも一段落したせいか、
車内もそれ程混んではいませんでした。

大通から福住までは12分程の所要時間です。
駅に停まる度に少しずつ乗客が少なくなっていき、
福住に到着しました。



途中下車もせずに、乗っているだけで、
街の様子もわからず、なんだか
苦行のようにもなってきます。

新さっぽろ駅から乗り始めて、4時間以上も経ち、
疲れも出てきましたが、せめても、と思い
終着の福住では、地上に出てみました。

この福住駅は、札幌ドームの最寄り駅です。



長い連絡通路には
「Hokkaido Nippon-Ham Fighters」の
横断幕が張られていました。

同じく札幌ドームを本拠とするコンサドーレ札幌の
旗や横断幕は見かけなかったのは寂しかったです。

その札幌ドームは、福住駅から約500m先です。
もうすっかり暗くなっていましたが、
福住駅から札幌ドームの方向を眺めてみました。



2001年の札幌ドームの開業で
福住駅の利用客も増えたようです。



大通 - 栄町


大通から福住へ向かった後、
福住から東豊線の起点駅、
栄町に向かいました。



時間は既に午後8時半に近く、
栄町に向かう電車は空いていました。

福住駅から栄町までの所要時間は24分。

さっぽろ駅を発車して右に90度のカーブを切り、
二つ先の東区役所を出て、今度は左に
90度のカーブを曲がるのを体感しましたが、
後は、淡々と座っている間に到着してしまいました。



そして、20:50頃、栄町に到着しました。



これで、札幌市交通局の東西線、南北線
そして東豊線の3つの地下鉄路線
48.0kmの全線を乗り終えました。

新さっぽろ駅で東西線に乗り始めてから
約5時間掛かった大旅行になりました。


ビルの一角が出入り口となっている
栄町駅から外を眺めた様子です。



栄町は丘珠空港への最寄駅で、
空港のターミナルまでは約1.4km程の距離です。

駅前の地図を見ると、西に2.5km程の所に
南北線の麻生駅があるようです。
南北線を乗り終えた後、麻生駅からバスで
東豊線の栄町に来るのも一案だったな
と思いながら、帰りの電車に乗り込みました。



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