福井鉄道は、福井県越前市(旧武生市)の越前武生から
福井市の田原町に至る福武線を持つ鉄道です。
福井市内に入ると道路との併用区間となり、
途中の市役所から福井駅まで「枝線」が伸びています。
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越前武生 - 西鯖江
(Echizen Takefu - Nishi Sabae)
2010年10月、名古屋からの特急「しらさぎ」を
武生で下車し、福井鉄道の越前武生駅に向かいました。
撮影: 2010年10月
特急「しらさぎ」の乗車記はこちらです。
越前武生駅は、JR武生駅から歩いて5分程の所にありました。
以前の駅名は武生新でした。
2010年3月に駅名が変更になっていましたがこの時には、
お恥ずかしい話、駅名変更に気が付いていませんでした。
乗車したのは12:59 発の田原町行でした。
撮影: 2010年10月
この頃、福武線には日中には20分間隔で
田原町行の普通電車が走っていました。
ちなみにこの車両は、以前、名古屋鉄道の
美濃町線で走っていた、2両編成の連接車両です。
発車5分程前に駅に着いたのですが、
この日は平日の日中とあってか、
車内は空いていました。
撮影: 2010年10月
越前武生を発車し、市街地の中を走って行きました。
撮影: 2010年10月
左にカーブを切って進むとすぐに北府駅です。
線路の保守状態が宜しくないのか、
電車は揺れ、吊革が激しく揺れています。
撮影: 2010年10月
この駅には車両基地があり、構内には
元名古屋鉄道名城線を走っていた
車両が留置されていました。
撮影: 2010年10月
北府を発車すると、真っ直ぐに伸びる
単線の線路を走るようになりました。
撮影: 2010年10月
途中、スポーツ公園駅を過ぎ、
次の家久駅に到着しました。
上下線の車両が行き違い出来る構造の駅ですが、
駅の前後のポイントの部分には覆いが設けられていました。
撮影: 2010年10月
雪深い北陸ならではの設備です。
他の鉄道では見られないのですが、福井鉄道では
他の行き違い設備のある殆どの駅で同じ設備がありました。
しばらく待つうちに、越前武生行の
普通電車が到着しました。
撮影: 2010年10月
この電車も美濃町線を走っていた車両です。
家久を出ると、武生の違いも尽き、
田圃が広がるのどかな景色になりました。
撮影: 2010年10月
しばらくのどかな景色を眺めながら走り、
やがて右にカーブを切りました。
撮影: 2010年10月
越前市と鯖江市の境を流れる
日野川を立派な鉄橋で越えました。
撮影: 2010年10月
のどかな日野川の流れです。
日野川を渡ると鯖江の集落が広がりました。
左にカーブを切ると直線の線路が伸び、
その途中にサンドーム西駅のホームがありました。
撮影: 2010年10月
福井鉄道の運転席の様子です。
撮影: 2010年10月
運転席脇の座席に座り、時折立ち上がって、写真を撮って
いたのですが、列車が良く揺れるせいか、運転士さんに
「立たないで下さい」と注意を受けてしまいました…
こうした注意は珍しい事です。
住宅も建っている沿線ですが、
線路脇にはコスモスが綺麗に咲いていました。
撮影: 2010年10月
こうして、鯖江の中心部に近い西鯖江に到着しました。
撮影: 2010年10月
列車交換可能な駅です。
改札の前で、列車を迎える駅員さんの姿がいいですね。
西鯖江 - 花堂
(Nishi Sabae - Hanando)
西鯖江を発車し、市街地を
カーブを切って進んで行きました。
撮影: 2010年10月
進行左手には、小高い丘に緑も多く見られました。
この緑は、動物園もある西山公園です。
西山公園を過ぎ、次の停車駅は水落です。
撮影: 2010年10月
ここで越前武生行の列車とすれ違いました。
水落駅は、かつてJR鯖江駅と織田を結ぶ
鯖浦線(せいほうせん)との接続駅でした。
乗車した際には気が付きませんでしたが、
地図でみると水落駅から南に、緩やかに
カーブした廃線跡が認められます。
水落の次の停車駅は神明です。
撮影: 2010年10月
神明も列車交換設備のある駅でした。
福武線は、運転本数も多いせいか
頻繁に行き違い設備のある駅が現れます。
次の鳥羽中を過ぎ、日野川の支流を超えると
田園が広がる景色となりました。
撮影: 2010年10月
鯖江市と福井市の間に広がる田園です。
この東側1km程離れたところをJR北陸本線が走っています。
その田園地帯にある三十八社駅に到着です。
撮影: 2010年10月
三十八社駅は鯖江市と福井市の境に位置しています。
この北側にも田圃が広がっていました。
進行左手には小高い山が見えてきました。
撮影: 2010年10月
しばらく小高い山が続きますが,その中には
南北朝の時代に新田義貞が一時、籠った事も
あるという冬野城址のある山もあります。
田園風景の中を走り、浅水(あそうず)駅に到着しました。
撮影: 2010年10月
ここでも越前武生行と交換です。
wikipediaを調べると、水落駅や浅水駅は
近年、乗降客数が増えているようです。
心強いデータです。
浅水を出てしばらく走ると、田圃の中に
大きな建物が見えて来ました。
撮影: 2010年10月
福井県が建てたハーモニーホールです。
福井鉄道の駅も新設され、コンサートの際には
福井鉄道も利用されているのでしょうか。
沿線に蕎麦の花の咲く中、
清明駅を過ぎ江端駅に到着しました。
撮影: 2010年10月
この江端辺りから福井の市街に入りました。
撮影: 2010年10月
次のベル前は駅のすぐ西に
ショッピングモールがあります。
撮影: 2010年10月
停車中に開いたドアの向こう、駅舎越えに
そのショッピングモールが見えています。
線路の両側に建物が並ぶ中、
次の花堂駅に到着しました。
撮影: 2010年10月
この花堂から福井側は複線になっています。
地方鉄道での複線区間は珍しい事と思います。
花堂駅の駅名標です。
撮影: 2010年10月
ちなみに「はなんどう」と読みます。
この花堂駅の東200m程の所に、JR北陸本線と
JR越美北線との接続駅・越前花堂があります。
JR越美北線の乗車記はこちらです。
乗車している時には、JRの線路が
近づいているとは気が付きませんでした。
花堂 - 田原町
(Hanando - Tawaramachi)
花堂を発車すると複線となって
福井市南部の住宅地を走っていきました。
撮影: 2010年10月
福井鉄道の路線は比較的直線区間が多く、
福井と武生間の都市間輸送を目的に
していた事が良く判ります。
次の赤十字前駅の様子です。
撮影: 2010年10月
近くに赤十字病院があり、その最寄駅になっています。
このすぐ東側に、JR貨物の南福井駅があります。
赤十字前駅を発車し、住宅の間を左にカーブを切ると
専用軌道が尽き、併用軌道との境に来ました。
撮影: 2010年10月
道路には多くの車が通行していて、電車は
信号待ちの為、しばらく停車していました。
やがて、ゆっくりと動き出しました。
道幅の広い通りを走っていきます。
この福井鉄道も広島電鉄などと並んで
"昔ながらのLRT路線"と言った感じでしょうか。
撮影: 2010年10月
次の商工会議所前辺りの様子です。
乗車している電車は、同じように併用軌道もある
名古屋鉄道美濃町線を走っていたので、この区間でも
違和感は感じませんでしたが、以前は、郊外型の電車が
この併用軌道を走り、その姿は、少々異様な感じでした。
次の足羽山公園口の停留所付近の様子です。
撮影: 2011年3月
2011年3月に、田原町からこの足羽山公園口まで、
越前武生行の電車に乗車した際の写真です。
ここからしばらくその時の写真で紹介します。
因みに足羽山公園口の停留所は、北ノ庄城の
城主だった柴田勝家とお市の方所縁の
西光寺の最寄駅です。
西光寺の様子は福井の散策記で紹介しています。
福井の散策記はこちらです。
この先で福井の市街地を流れる足羽川を渡りました。
撮影: 2010年10月
この橋を渡った右手に柴田勝家が居城とした
北ノ庄城の城址があります。
北ノ庄城の登城記はこちらです。
足羽川を渡ると、福井の繁華街に入りました。
撮影: 2011年3月
正面に見えるビルの角の交差点の向こうに
市役所前の狭いホームがあります。
そしてその手前に福井駅に向かう枝線が分岐しています。
撮影: 2011年3月
以前は武生方面からも福井駅方面に行くことが出来たのですが、
その分岐線は廃止され、現在では田原町方面からしか
福井駅方面には行けない線路配置になっています。
福井市街に近づくにつれ増えていった
乗客の多くが市役所前で下車しました。
田原町行の電車は、この市役所前から
進行方向を変えて福井駅に向かいました。
福井駅方面の乗車記はこちらです。
ここからは2011年3月に、田原町から乗車した際の
様子を、乗車した時とは逆向きに紹介します。
市役所前からは福井市内の目抜き通りを
ほぼ南北に一直線に走っていきます。
撮影: 2011年3月
市役所前の停留場の右手には、ビルに隠れて
見えませんが、福井城址もすぐ近くにあります。
福井城の登城記はこちらです。
次の仁愛女子高校前の様子です。
撮影: 2011年3月
仁愛女子高校前から500m程更に北に向かうと
福武線の線路は、目抜き通りから分かれ
左に大きくカーブを切りました。
撮影: 2011年3月
このカーブの先が、えちぜん鉄道との
接続駅の田原町駅に到着です。
越前武生からの営業キロは20.9kmです。
2016年3月27日改正のダイヤでは急行で42分、
普通では福井駅経由で1時間8分の所要時間です。
田原町駅に停車中の福井鉄道の電車です。
撮影: 2011年3月
ここを訪れた2011年3月の時点ではえちぜん鉄道の
線路と福井鉄道の線路は繋がっておらず、
ホームを隔てて接続していました。
二つの線路の間にあった田原町駅の駅舎です。
撮影: 2011年3月
駅舎の中は背の低い通路があり、薄暗い感じでした。
2016年3月27日のダイヤ改正で、この二つの路線は
相互直通運転を開始しています。
きっと今はこの田原町駅は見違える
ようになっている事と思います。
市役所前 - 福井駅前
(Shiyakusho Mae - Fukui Ekimaei)
越前武生と福井市内の田原町を南北に結ぶ
福井鉄道福武線ですが、福井市内の繁華街の
市役所前から福井駅まで支線が伸びています。
2011年3月に田原町から乗車した際は、
福井市内を南下し、市役所前に到着しました。
撮影: 2011年3月
手前が越前武生行き方面のホームです。
奥に見えるのが北行き、田原町駅方面のホームです。
この二つのホームは南北に少しずれていて、
夫々のホームを結ぶ渡り線があります。
田原町発越前武生行の普通電車は、市役所前を
発車すると、福井駅への支線に入っていきます。
撮影: 2011年3月
短いホームの端のポイントを割って左にカーブを切りました。
中央大通りとフェニックス通りという福井市内の
目抜き通りの交差点を急カーブで曲がりました。
撮影: 2011年3月
この交差点内は、福井駅に向かう
支線も複線になっています。
支線は、中央大通りの一本南のやや狭い道へと
入り込み、すぐに単線となって進みました。
撮影: 2011年3月
周囲は商店街のアーケードが続き、
電車も最徐行で進みました。
やがて停車すると福井駅前(当時)に到着です。
撮影: 2010年10月
2016年3月27日のダイヤ改正で、100m程延伸され
福井駅西側のロータリーまで乗り入れたそうですが
この時は、JR福井駅から少し離れた位置にホームがありました。
2010年10月当時の福井駅の様子です。
撮影: 2010年10月
今はこの辺りに福井鉄道のホームがあるのでしょうか。
早く、この延伸区間に乗車してみたいものです。
福井駅前(当時)に到着した電車は、今来た単線の
線路を引き換えし、市役所前に向かいました。
田原町方面と越前武生間を行き来する乗客は
市役所前 - 福井間の支線を乗り通す事になります。
市役所前の手前で複線になると、福井駅前に向かった
際とは異なる線路に入り、市役所前駅では
田原町方面のホームに到着しました。
撮影: 2011年3月
そして、その後先ほど眺めた渡り線を通り、
再び、越前武生方面のホームに停車しました。
電車の走る道がちょっと複雑なので、
地図にその行程を記してみました。
地図の上方、田原町からやって来た電車は
まず青い矢印のルートを通り福井駅に向かいます。
福井駅から折り返すと、今度は赤い矢印に従い
市役所前の田原町方面のホームに入ります。
その後、緑の矢印に従って転線し、
越前武生方面のホームに入ります。
福井駅からも青い矢印の線路を戻れば
転線する必要はなくスムーズと思うのですが
そう出来ない何か理由でもあるのでしょうか。
市役所前を発車すると、越前武生からの
電車が市役所前で折り返し、福井駅方面に
向かう様子も見る事が出来ました。
撮影: 2011年3月
頻繁に電車が来るので、うっかりしていると
乗り間違えてしまいそうです。