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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



富良野線
(旭川 - 富良野)
JR Furano Line
(Asahigawa- Furano)



乗車日:Nov. 26, 2008







富良野線は、根室本線の途中駅・富良野から
北上し、旭川駅に至る 54.8km のローカル線です。

1899年(明治32年) 9月1日に旭川 - 美瑛間が開業し、
その後、同年11月15日に美瑛まで延伸され、
翌年の1900年(明治33年)8月には
下富良野(現在の富良野)まで開業しています。





当初は旭川と釧路を結ぶ幹線路線として
建設されましたが、根室本線が滝川で
函館本線と接続すると、富良野線は
普通列車のみ運行される
ローカル線となってしまいました。

近年は沿線でラベンダー畑が観光客を
呼ぶようになり、6月から10月にかけて
観光用のトロッコ列車が運行されています。


夏は車窓からもラベンダー畑を眺められる
風光明媚な富良野線ですが、2008年11月下旬
11月とはいえ寒さ厳しい時に乗車しました。

その時の様子を紹介します。




旭川駅にて
(at Asahigawa Station)
Nov. 22, '10

旭川 - 美瑛
(Asahigawa - Biei)
Nov. 24, '10

美瑛 - 富良野
(Biei - Furano)
NEW ! Dec. 09, '10




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旭川駅にて
(at Asahigawa Station)








旭川駅は、函館本線と宗谷本線、
そして一つ隣の新旭川からは石北本線が
接続する北海道の鉄道の要衝の駅です。

開業は1898年(明治31年)。
一日の乗車客は約5,000人と北海道の
鉄道要衝駅としてはちょっと寂しい数字です。

旭川駅は2010年秋に新しい駅舎が
オープンしたそうですが、2008年の
11月に訪れた際の駅の様子を紹介します。


2008年11月25日、札幌から「スーパーカムイ39号」
に乗り込み、18:20に旭川に到着しました。

函館本線の乗車記は
こちらです。




二十数年ぶりに降り立つ旭川駅です。
この時、北海道には寒気が襲い、
この旭川の最高気温は氷点下5.1℃でした。

青くライトアップされた三角屋根の駅舎が
冷えた空気をいっそう冷たく感じさせます。



駅前の歩道も氷に覆われ、街は
凍てつき、夜の闇が迫っていました。


この日は旭川駅前のビジネスホテルに宿泊し、
翌朝、富良野線に乗車しました。

ホテルから眺める旭川駅の様子です。



この日も厳しい冷え込みで
最低気温は氷点下10℃まで下がりました。

朝7時の旭川駅の様子です。



通勤通学にはまだ早い時間なのでしょうか、
駅は予想以上に閑散としていました。

ホームには7:20発の
「スーパーカムイ10号」が停車していました。



「スーパーカムイ」には昨日、旭川に入る
際にも乗車しましたが札幌と旭川を
1時間20分で結ぶビジネス特急です。

乗客の姿の少ない旭川駅ですが
停車中の「スーパーカムイ10号」の
車内には多くの乗客がいました。


7つの発着番線のある旭川駅ですが
富良野線のホームは駅舎から
一番離れた南側の6番線、7番線です。



冷え込んだ通路を通って
富良野線のホームに向かいました。

ホームに上がると丁度、朝陽が上るところでした。



駅の南側には雪で覆われた雑木林が広がり、
大きな駅にいる事を忘れさせます。
この光景は息を呑むような光景でした。

この反対側、富良野線の駅舎側には
建設中の高架橋のコンクリートが
が覆いかぶさるように迫っていました。

この時から2年後の2010年10月10日に
高架化された旭川駅が新しくオープンしています。

この景色を眺めるうちに7:12、
富良野からの始発列車が到着しました。

この日の冷え込みで、列車は氷に
覆われたような状態でした。



2両編成のディーゼル列車から多くの
通勤通学客が下車し、静かだった
ホームが一瞬、賑わいました。


その後、しばらく富良野線のホームで待つうちに
7:32着の列車がやってきました。



朝陽を背に受け、印象的な光景でした。


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旭川 - 美瑛
(Asahigawa - Biei)








旭川に7:32に到着した美瑛からの列車が
折り返し、7:43 発の帯広行きになりました。



朝陽を浴びて輝くディーゼル列車です。
いよいよ冬の富良野線の旅の始まりです。

この車両は、150系という気動車で、
二人掛けと一人掛けのクロスシートが並び
車両の端部近くにはロングシートという構造でした。



通勤時間帯という事もあってでしょうか、
座席はほとんどが埋まっているという状態でした。


旭川駅を発車しすると富良野線の列車は
すぐに右にカーブを切り、忠別川を渡りました。
しばらく旭川市街を走ります。

次の神楽岡駅に到着した際の様子です。



気動車の前面のガラスも半分凍っていて
車窓風景も雪一色に覆われていました。

この神楽岡からは国道と並走しながら
南に向かって走って行きます。

しばらくすると市街地を抜け、
雪原が広がるようになりました。



遠くの山を背景に、雪原の中に
ポツン、ポツンと人家が建つ様子は
とても幻想的な風景でした。



空気が冷え切っている為か
雪原からは水蒸気が立ち昇っていて
その水蒸気が幻想的な光景を
作り出しているようです。

旭川から朝に郊外に向かう列車ですが
駅に停車する度に乗客が乗り込んできました。



西御料駅での様子です。

乗客は11月というのに、この冷え込みで
完全防備の出で立ちでした。

この先も雪原が広がっています。



朝日を浴び、気温が上がってきたのか
雪原から立ち昇る水蒸気は少なくなり、
青空と雪の青と白のコントラストが
綺麗になってきました。
西御料から二つ目の西神楽で
旭川行きの列車と交換しました。



8時台には、旭川に向かう列車が
20分毎に運行され賑ています。

ちなみに、富良野線には、西御料駅から
西瑞穂、この西神楽そして西聖和と
"西"のつく駅名が4つも続いています。

西神楽から眺める車窓風景です。



人の足が踏み入れられていない雪が
一面の畑の上に積もっています。

西聖和駅に停車中の様子です。



車窓はずっと雪の平地の景色が続いています。
しだい次第に盆地の周囲の丘陵が
車窓に近づいているようです。



千代ヶ岡駅で、再び下り列車と交換しました。



旭川駅では凍り付いていた
列車前面の窓ガラスも氷が溶け、
視界が利くようになりました。

雪景色の中、まっすぐに
線路が伸びています。



やがて丘陵地の間を走るようになり
雪を被った白樺や針葉樹が
車窓に現れるようになりました。



この丘陵地を抜けると住宅が広がり
美瑛に到着しました。



旭川から23.8km、所要時間は37分でした。

旭川からの列車は、富良野線から
根室本線に乗り入れ帯広に行きますが、
満員に近い乗客の大部分が、
この美瑛で下車してしまいました。



美瑛軟石を用いた石造りの
瀟洒な美瑛駅の駅舎です。

駅舎の脇の白樺の木が、とっても
いいアクセントになっていました。


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美瑛 - 富良野
(Biei - Furano)








美瑛で途中下車し、町外れの展望公園から
雪道を歩いて美瑛の駅まで戻りました。

美瑛の散策の様子はこちらです。

美瑛の町を歩いて駅に
戻ったのは11時15分頃。
次の富良野方面は12:08でした。

白銀の美瑛駅の構内の様子です。



50分ほどの待ち時間ですが、
この景色を眺めているうちに、
待ち時間も時を持て余すことなく
あっという間に過ぎてしまいました。


美瑛駅に到着した 12:08 発の
富良野行きのディーゼル列車です。



美瑛駅に到着した時の車内の様子です。



平日の日中の列車でしたが、
座席の半分程が埋まり、
思っていたよりも高い乗車率でした。


発車してすぐに美瑛川を渡りました。



美瑛の町を散策している時、
この川を歩いて渡ったので、
景色に馴染みがありました。

美瑛川を渡ると、なだらかな
丘陵地の間を走っていきました。



美瑛で訪れた憩ヶ丘や三愛の丘も
この丘陵地のどこかにあるのでしょうか。

しばらく走ると長い下り勾配を
駆け下りて行きました。



長い滑り台を、ゆっくりと
滑り降りて行くような感じです。

この長い下り坂を下ると丘陵地の
間の美馬牛駅に到着しました。



ここで旭川行きの上り列車と交換しました。

美馬牛からも、丘陵地の間を、右に左へと
カーブを切りながら下って行きました。



この下り坂を下りきったところで、
低くなった丘陵地の向こうに、真っ白に
雪化粧した十勝岳連峰の姿が見えてきました。



先ほど、美瑛の町を散策していた時には
雲に隠れていた山脈が、綺麗に見えています。

やがて、平らな雪原が広がりました。



右手の前富良野岳、富良野岳から
十勝岳や美瑛岳がくっきりと見えていました。


この景色を眺めるうちに、
上富良野に到着です。



素晴らしい自然に抱かれたところです。
夏には、丘陵地にラベンダーが咲き乱れ
多くの観光客が訪れる町です。

上富良野を出ると、進行方向に
芦別岳と布部岳が迫ってきました。



進行方向右手の集落が
上富良野駅周辺の集落です。

この集落を抜けると、車窓右手遠くに
丘陵地が見えてきました。



夏にラベンダーの花に覆われる丘陵地も
いまは白一色の原野に囲まれています。

車窓左手には、遥か彼方まで雪原が広がり
その向こうの十勝岳連峰の山々の
全容が見えるようになりました。



天気が悪ければ、この景色に出会えなかったので
この日、晴れ渡った天気になったのは
本当に幸運でした。

この景色を目の当たりにして、
何枚も写真を撮っていましたが、
車内の他の乗客は、この車窓風景に
あまり目を留めることもありませんでした。

この景色を見慣れている地元の人が多いのでしょうか。


そして列車は中富良野に停車しました。



素晴らしい車窓風景には似つかわしい
質素な造りの駅舎でした。

中富良野を出ると芦別岳と
布部岳の山容がいよいよ大きくなり
行く手を遮るかのようになりました。



ふと気がつくと、富良野岳や前富良野岳が
間近に見え、十勝岳や美瑛岳はその陰に
隠れるようになっていました。



美瑛からの素晴らしい車窓風景を
楽しみながら12:40、根室本線との
接続駅、富良野に到着しました。



富良野駅に到着したディーゼル列車です。

抜けるような青空が広がる富良野駅の様子です。



この富良野駅で、根室本線の列車に
乗り換え、滝川に向かいました。

根室本線の乗車記は こちらです。



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