美瑛
Biei, Japan








美瑛は旭川から約20キロ程南にある町です。
遠くに大雪山連峰や十勝岳連峰の山々を眺め、
なだらかな丘陵地が広がる景勝の地です。

人口は約1万1千人です。


「美瑛」の語源はアイヌ語の"ピイエ"で
脂ぎった川、濁った川という意味だそうです。
これを"ビエイ"と訛って発音したのが
地名になったそうです。





この美瑛は、1971年(昭和46年)に風景写真家の
前田真三氏がたまたま立ち寄った際に、その景色の
綺麗さに惹かれた事から知られるようになり
今では年間120万人もの観光客が訪れるそうです。

春から夏にかけては、丘陵地は色々な作物が
丘陵地を覆い、パッチワークの丘とも呼ばれる
景観を作っているそうです。

この美瑛に2008年11月に訪れました。
真冬のような寒さでしたが、雪に覆われた
美瑛の丘陵地を散策してきました。





三愛の丘展望公園



旭川駅からディーゼル列車に乗って
8:20 に美瑛駅に到着しました。

美瑛までの富良野線の
乗車記はこちらです。


真冬のような雪景色でしたが、
美しい農村風景で知られる美瑛を
散策しようと途中下車しました。

12時08分の列車に乗る予定だったので
美瑛滞在は約3時間半。

雪で覆われていて、行動に制約があるので
駅からタクシーで、3km程離れた
三愛の丘展望公園に向かい、そこから
歩いて駅に引き返すことにしました。


タクシーで到着した三愛の丘公園です。



この三愛の丘展望公園からは大雪山連峰や
十勝岳連峰が一望に出来る丘の上にあります。



この日は当たり一面、雪に覆われていました。


タクシーを降りると、その正面に遠く、
大雪山連峰を眺める事が出来ました。



富良野線に乗っているときには
青空が広がっていましたが、
あいにく雲がかかっていました。

ここから雪の斜面を登りました。



真っ白に雪化粧した、なだらかな丘陵に
所々生い茂った樹木がアクセントになっています。

丘の上を冬の風が緩やかに吹き抜けています。
大気が呼吸する音が聞こえているようでした。

風の音以外には全く音のない
静かな三愛の丘展望公園です。


南には富良野岳、前富良野岳が
その頂を見せていました。



逆光の中、なだらかな頂が印象的でした。


真冬の服装をしてきていましたが、
とても寒く、身体の芯まで冷え切ってきます。

しばらく、一面に広がる雪景色を眺めてた後、
美瑛駅に向かって歩き出しました。



人家も少なく、ましてや車や人の姿も見かけません。
心細い思いをしながら、雪道を歩き出しました。





パノラマの道〜憩ヶ森公園



三愛の丘展望公園から雪道を歩き出しました。

三愛の丘展望公園へと繋がる道は
パノラマの道と名付けられています。

周囲に人家が見当たらず、広大な自然に
ポツンと一人取り残されたような
孤独感を味わいながら歩いていきました。


雲の間から一瞬ですが、遠くに
大雪山連峰が見えていました。

大雪山の反対側遠くには
芦別岳と布部岳が見えていました。



緩やかに起伏している丘陵地と
その向こうに見える雪山の
組み合わせがとても綺麗でした。


しばらく歩くうちに、家も現れ、やっと
自分以外に歩いている人を見かけました。



大自然に囲まれて気持ちが素直になっているのか、
見ず知らずの人にも、自然と挨拶を交わしました。

やがて点々と人家が現れましたが、
美瑛駅までは遠い道のりです。



耳が痛くなる程の寒さの中でしたが
丘陵地に生えるポプラ並木が綺麗で
目を楽しませてくれました。



30分程歩いたところで、
美瑛の市街地に入りました。



ふと見ると街路樹が白樺の木でした。
さすがに、北海道という光景です。


美瑛の町の西側に憩ヶ森公園という
公園があったので立ち寄ってみました。



深い雪を踏み分けて公園に入っていくと
丘の上に立派な展望台がありました。

この上からは素晴らしい景色が
眺められると思ったのですが、
冬季は閉鎖になっているようでした。



丘の上から眺める美瑛の町並みです。
美瑛駅までもうすぐです。





美瑛市内と四季の塔からの眺め



憩ヶ森公園でしばし休憩し、ここから眺めた
美瑛の市街地へと向かいました。

公園のある丘を下り美瑛川を渡ります。



雪で白く覆われた河原を流れる川の
青い色がとても綺麗に映えていました。

美瑛市街も、雪で覆われ
ひっそりとした佇まいでした。



整然と区画された美瑛の町の中心に
立派な町役場があり、そこには
町を見渡せる塔がありました。



四季の塔という名前が付いています。

冬季ということもあり、この展望台を
他に訪れる人はいませんでした。

展望台から、美瑛の町越しに眺める
十勝岳連峰から大雪山連峰です。



2000mを超える山々には
生憎、雲が掛かっていますが、
この冬景色も素晴らしいものでした。

こちらは憩ヶ森を眺めた様子です。



写真中央やや左に、四季の塔まで
歩いてきた道が見えています。

そしてこちらは町役場から北を眺めた様子です。



低い丘陵地の手前に、
JR美瑛駅も見えていました。

美瑛の北に広がる丘陵地も
景色のいいところとして知られています。
「ケンろメリーの木」や「セブンスターの木」
といったCMでもお馴染みとなった所もあるようです。



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