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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



JR磐越西線
(郡山 - 新津)
JR West Banetsu Line
(Aizu Wakamatsu - Tadami)



乗車日:Dec. 21, 2006






JR磐越西線は、福島県の郡山と
新潟県の新津を結ぶ175.6kmの路線です。

郡山から中山峠を越え、猪苗代湖の辺を磐梯山を眺めながら
会津若松に向かい、会津若松からは会津盆地を走り
喜多方から阿賀野川に沿って走る変化に富んだ路線です。


磐越西線の歴史は、1898年(明治31年)に岩越鉄道が
郡山 - 中山宿を開業させた事から始まりました。
岩越鉄道は、翌1899年には会津若松、
1904年(明治37年)には喜多方まで路線延長します。

この岩越鉄道は1906年(明治39年)に国営化され、
郡山 - 喜多方間が国鉄・岩越線となりました。
その後、1910年(明治43年)からは
残る、新津 - 喜多方間の工事が始まり、
1914年(大正3年)11月1日に全線が開業しました。


この磐越西線には何度か乗ったことがあるのですが、
2006年12月に新潟発の快速「あがの」号に乗り、
喜多方に向かい、喜多方で待ち歩きした後、
猪苗代で再び途中下車した後、郡山に向かいました。

この時の様子を紹介します。
猪苗代から郡山までは既に日も暮れてしまったので、
後日、乗車の機会があったら紹介しようと思います。



新潟 - 津川
(Niigata - Tsugawa)
May 17, '07

津川 - 会津若松
(Tsugawa - Aizu Wakamatsu)
NEW! May 20, '07

会津若松 - 郡山
(Aizu Wakamatsu - Koriyama)









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新潟 - 津川


2006年12月21日、8時前に新潟駅に向かうと
駅は通勤・通学客で活気に溢れ、
さすが50万都市の県都という雰囲気でした。

前日に
只見線で上越線の小出に出て、
長岡城新発田城を訪れて新潟に泊まり
この日は磐越西線に乗って、猪苗代湖畔を訪れながら
営業キロ変更によって未乗区間扱いになっている
磐梯熱海 - 上戸間に乗車する予定です。


列車が到着する度に多くの乗客が
ホームに吐き出されているのですが、
8:22 発、会津若松行き快速「あがの」の発車する
3番線ホームだけは僅かばかりの乗客が
列車を待っているだけで、ひっそりとしています

やがて3両編成の快速「あがの」の車両が入線してきました。



出張らしい雰囲気のビジネスマンやお年寄りなどが
列車に乗り込むと、やがて発車のベルが鳴りました。

満員の乗客を乗せて新潟に着く通勤電車とは
対照的に、車内は良く空いていました。

進路を西にとり、ポイントをいくつか渡ります。
この辺りは、新潟港に向かう貨物線や
留置線が輻輳し、複雑な路線配置になっています。

冬の弱い朝の日差しで、東の空が
ほんのり赤く染まっていました。



新潟を出て、進行方向を右に変え、
広々とした新潟平野を南に進みます。

昨日に引き続き、曇り空の天気です。
進行左手に見える高い山が霞んで見えていました。



飯豊山でしょうか。

この景色を眺めながら約15分程で、
新津に到着しました。


新津からは、いよいよ磐越西線に入ります。
新津駅の構内の外れで左に大きくカーブを切り、
信越本線と分かれて行きます。

車窓は変わらずに新潟平野が続いています。
前方には、越後と会津との国境の山々が
屏風のように立ちはだかっていました。



やがて、快速「あがの」は磐越西線の
最初の停車駅、五泉に到着しました。



アンティークな感じの駅名板が出迎えてくれます。

この五泉は、1994年5月1日に訪れた、
思い出深い駅です。
その日、この五泉から村松に向かう
蒲原鉄道に乗車したのでした。

その蒲原鉄道も1999年10月4日に
廃止されてしまいました。
当時の蒲原鉄道のレールの跡は、
空き地になってしまっています。



あの時、列車に乗ったレールが取り去られ、
枯れ草で覆われている様子は寂しいものがありました。

蒲原鉄道の乗車記はこちらです。

五泉を出てしばらく走り、
阿賀野川支流の早出川を渡りました。



川面から水蒸気が湧き上がっているのか、
遠くの山懐に霧がかかり、
幻想的な景色が続きました。



やがて平野が尽き、山が迫ってくると
馬下(まおろし)駅に到着しました。

山間ののどかな駅です。
ここで対向列車との行き違いで
しばらくの間停車しました。

静まり返った車内で、長い時間
待っていたように感じたのですが、
およそ2〜3分の間、停車していたのでしょう。
しばらくすると、下り新津行きの
普通列車がひっそりとやって来ました。




馬下からは、いよいよ阿賀野川沿いを走ります。
渓谷も湿気を含んだ景色になっていて、
逆光に浮ぶ水蒸気が墨絵のようでした。



周囲の山には薄っすらと雪化粧しています。
阿賀野川は豊かな水量を保ち、滔々と流れています。



天気は下り坂に向かっているのか、
雲が低く垂れ込め、周囲の山の頂が
雲に隠れるようになってしまいました。



墨絵のようだった渓谷も陰々とした
感じに変わってしまいました。

阿賀野川の流れを眺めるうち、
津川駅に到着しました。

ここも交換可能駅です。
9:26、津川駅始発の普通列車が
快速「あがの」の到着を待っていました。



駅構内のポイントには、
水が掛けられていました。
冬本番を控え、融雪装置の
試運転をしていたのでしょうか。


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津川 - 会津若松
( (Tsugawa - Aizu Wakamatsu))



津川は、新津から38.6kmの距離にある駅です。
山間の駅ですが、阿賀町の町役場への最寄り駅です。
数人の乗客が下車し、車内は一層寂しくなりました。

阿賀野川に沿い、次の停車駅、
鹿瀬でも数人の乗客が下車していきました。



列車の中から、駅舎に向かう乗客を見送るのは
なかなか風情がある光景と思うのですが、
車内があまりに空いてくると
侘しいような思いもしてきます。

磐越西線に沿って、磐越自動車道が開通し、
さらにはこの地域の過疎化もあって、
列車の乗客は減少しているのでしょう。

鹿瀬を出ると、阿賀野川の渓谷を走っていた列車が、
のどかな山間の風景の中を走りました。



やがてトンネルに入り、阿賀野川を渡ると
霧の向こうに雪を被った山が見えていました。



雲や霧が無ければ、
周囲の雪山がくっきり見えたのでしょうが
こういった景色もなかなか見応えがあります。


再び阿賀野川沿いを走りました。
川の流れの速い狭い渓谷を走り、
トンネルを抜けると、湖のような姿に変わっています。



阿賀野川の流域にいくつもダムが作られ、
川の流れ下るエネルギーを最大限に
利用しているかのようです。

県境の徳沢駅で、再び下り列車と交換しました。



頻繁に列車交換しているようですが、
この辺りでは、僅か一日7往復しか
列車が走っていません。


徳沢からは、福島県西会津町に入ります。
谷が広がり、田畑が広がってきます。



雲が低く垂れ込めて、寂しい山間の車窓風景です。
いつもの年なら既にこの辺りは
雪で覆われていることでしょう。

西会津町の中心に近い、野沢駅を過ぎて
しばらく走ると再び阿賀野川に沿うようになりました。



だんだん天気が悪くなっているようで
雲が低く垂れ込めています。

先頭車両からの景色も、真っ直ぐなレールが
霧の中に吸い込まれていくような感じです。



そして山都駅に到着です。



山都からは、阿賀野川と離れ、丘陵地を走ります。
以前、磐越西線に乗った時も、山都周辺の車窓風景は
のどかな山間をさまよう様に走っていた記憶があります。

今日は霧が深いので、より一層山間を
さまよっている雰囲気が増しています。



どこを走っているのか地図を参照せずに
ぼーっと、こうした車窓を眺めていると
見知らぬ世界へと誘ってくれる様な気がしてきます。


やがて、車窓に集落が増えだし、
喜多方駅に到着しました。

列車は、このまま会津若松まで行くのですが、
蔵の街・喜多方を散策しようと
此処で途中下車する事にしました。

喜多方の旅行記はこちらです。

約2時間程、喜多方の街を散策し、
12:38発の快速郡山行きで
磐越西線の旅の再開です。



喜多方から郡山の間は電化されていて
この車両は以前、東北新幹線が開業する以前に
東北本線で急行列車として活躍していました。

当時は9両や12両という長い編成だったものが
僅か3両編成です。
車両も既に40年近い年数が経っていて、
赤く塗り変えられた姿が却って
古さが目だってしまっているようです。


喜多方を出ると、阿賀野川の
源流の一つとなる大川を渡り、
広々とした会津平野を走ります。



相変わらず霧が出ている状態で、
盆地を取り囲む山々は見えていませんでした。

15分程で会津若松に到着です。



2日前のほぼ同じ時間にこの会津若松駅に居て、
只見線の列車に乗ろうとしていた事が
頭をよぎりました。

あっという間の2日間だったように思います。

只見線の旅行記はこちらです。

会津若松からは方向転換をして郡山に向かいました。

勾配を上り分水嶺を越え、
湖畔の猪苗代で再び途中下車です。
猪苗代城に立ち寄りました。


猪苗代の旅行記はこちらです。




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