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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



立山黒部貫光
Tateyama Kurobe Kanko




乗車日: Oct. 13, 2008






立山黒部貫光は、立山黒部アルペンルートの玄関口、
立山駅からケーブルカー、バスそしてトロリーバスで、
美女平、室堂、大観峰そして黒部湖を結んでいる会社です。

立山駅から立山連峰の最高峰・雄山の麓、室堂を通り、
黒部湖を抜け、信濃大町駅に至るルートは
立山黒部アルペンルートと呼ばれ、
多くの観光客が訪れています。

この立山黒部アルペンルートは、公共交通機関以外の
通行は認められておらず、この立山黒部貫光は
このうち黒部湖から西の輸送を担っています。




立山黒部貫光(株)の許可を得て、
同社サイトより転載しています。



2008年10月に、このアルペンルートを横断しました。

このページでは立山黒部貫光のケーブル、
ロープウェーとトロリーバスの乗車記を紹介します。

立山駅から扇沢駅まで、
バスや関電トロリーを含む全区間は
"アルペンルートの旅 / 乗り物編"
で紹介しています。




立山ケーブルカー
立山 - 美女平
Jun.. 21, '10

立山トンネルトロリーバス
(室堂 - 大観峰)
Jul. 13, '10

立山ロープウェー
(大観峰 - 黒部平)
Jul. 18, '10

黒部ケーブルカー
(黒部平 - 黒部湖)
NEW ! Jul. 25, '10



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立山ケーブルカー
(立山 - 美女平)

Tateyama Cable Car
(Tateyama - Bijyodaira)







立山ケーブルカーは立山駅から
美女平までの1.3kmの路線です。

立山と美女平間の高低差は502m。
平均24度の急勾配を約7分かけて走ります。


富山から富山地方鉄道立山線に乗車し、
立山駅近くの宿で一泊し、翌日に
立山黒部アルペンルートを横断しました。

富山地方鉄道立山線の乗車記は
こちらです。


紅葉シーズンの立山黒部アルペンルートということで
混雑を予想し、朝6時頃に立山駅に向かいました。



宿を出るとき、空がようやく明るくなりかかり
空に朝陽を浴びてピンクに染まる
雲がかかっていました。

冷たい空気が張り詰めていました。

早朝の立山駅の様子です。



1995年の1月に訪れた時に
雪に埋もれていた駅舎は
洒落たコテージ風でした。

待合室に行くと、既に多くの
行楽客で溢れていました。



前日の夕方、富山地方鉄道の電車に乗り、
まだそれ程遅くない時間に着いた時には、
利用者も少なく、ひっそりとしていましたが、
それが嘘のように賑わっていました。


この立山黒部アルペンルートでは
事前予約をした上で乗車する必要があります。

ホームには既にケーブルカーが入線していました。



この立山駅から室堂へは道路が繋がっていますが
一般車の通行が禁止されているので、
ケーブルカーには荷物運搬用の
貨車も連結されていました。


列に並んでホームに入ると、
先ほどのケーブルカーは
既に発車していていました。



急勾配の線路に階段状のホームが続いています。

ホームで待つうちにケーブルカーが
山の上から降りてきました。



この折り返しの列車に乗車しました。
早めに並んでいたので、
幸運にも前面展望が効く
場所を確保する事が出来ました。

発車前の前面からの展望です。



山肌にへばりつく様に急勾配の線路が続き、
その先にトンネルが見えています。

トンネルを抜けると再び前方に
トンネルが現れました。



山肌には柱状節理の岩々が
顕わになっていました。



その形状から材木岩と呼ばれています。

二つ目のトンネルの直前で、山を登る列車と
下る列車とが交換する設備がありました。



トンネルから姿を現したすれ違い列車です。

二つ目のトンネルは長く続いていました。



トンネルを抜けると、山の上の
美女平駅が見えてきました。



急勾配が続いていますが、
終着の美女平の直前で一層
勾配が急になっているようでした。

立山駅から7分程の乗車で到着です。




美女平駅到着の様子です。



満員状態だった列車から
吐き出された乗客たちが
階段状のホームを上り
室堂行きのバスへと急いでいました。

美女平から室堂までの
立山高原バスの乗車記はこちらです。




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立山トンネルトロリーバス
(室堂 - 大観峰)

Tateyama Tunnel Trolley Bus
(Murodo - Daikanbo)







立山トンネルトロリーバスは標高2450mの室堂から
立山連峰の主峰の雄山(標高3003m)の真下を
トンネルで抜け、標高2316mの大観峰に至る
延長3.7kmのトロリーバス路線です。

開業は1971年(昭和46年)で、
当初はディーゼルバスでの運行でしたが
1996年(平成8年)にトロリーバス化されています。


以前は、大都市でも見られたトロリーバスですが
現在では、この立山トンネルトロリーバスと
黒部湖から扇沢に至る関電トロリーバスの
2路線だけとなっています。


2008年秋の立山黒部アルペンルートの旅で
立山駅からケーブルとバスを乗り継ぎ、
室堂に到り室堂で散策した後に、
立山トンネルトロリーバスに乗りました。

室堂までの立山高原バスの乗車記はこちらです。
室堂での散策の様子はこちらです。


室堂までは比較的スムーズに来たのですが
室堂のターミナルは多くの観光客で
ごった返していました。



時刻表の上では、バスは20分から30分毎ですが、
多客期で増便していた為か、この人波は
比較的順調にさばけ、15分程の待ち時間で
バスに乗ることが出来ました。

乗車した立山トンネルトロリーバスです。



外観上は普通のバスと変わりありませんが、
電車と同じように架線からの電気で走っていて、
正式には無軌条電車といい、鉄道路線です。

幸いな事に一番前の席に座ることが出来ました。



何台も連なったバスに次々と乗客が乗り込み、
満員の状態で発車していきました。

トンネルは単線用の幅の狭いものでした。



バス一台がスレスレで通れる程の狭さです。
長いトンネルの出口は見えずに、延々と続いています。
トンネルを進むに従い照明も暗くなっていきました。

やがてトンネルの幅が広がりました。



丁度、トンネルの中央部で
対向のバスの列と交換です。



何台も続くバスの列の脇をすり抜けていきました。
丁度、この真上に雄山の山頂があるそうです。


トンネルの中央部でのバスの行き違いを過ぎると
トンネルの中に青い照明が光っていました。



この青い照明は破砕帯を示しているようです。
破砕帯は、断層の境目の岩盤が地盤の動きによって砕され、
出来た隙間に水を含んだ層となっているものです。

トンネル発掘の際にはこの破砕帯から
大量の水が出て、難工事となるそうです。
この立山トンネルも難工事だったのでしょうか。


やがて鉄道用の信号が見え、
終点の大観峰に到着です。



青信号の先でトンネルが
二手に分かれていました。

この先の大観峰の停留所でバスはUターンして、
このトンネルに戻ってくる構造になっているようです。



室堂からの3.7kmを10分で到着です。

大観峰は標高2316mです。
ここから立山ロープウェーに乗り継いで
黒部平へと下りて行きました。



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立山ロープウェー
(大観峰 - 黒部平)

Tateyama Ropeway
(Daikanbo - Kurobe Daira)







立山ロープウェーは標高2316mの大観峰と
標高1828mの黒部平とを結ぶロープウェーです。

高低差488mの両端駅を延長1710mで結び
所要時間は約7分です。



立山トンネルトロリーバスを
大観峰で下車し、展望台から
後立山連峰の山々を眺めていると
このロープウェーも間近に見えてきます。

立山トンネルトロリーバスの
乗車記はこちらです。





ロープウェーが大観峰駅に到着する様子を
展望台から眺めていました。

大観峰の様子はこちらです。


大観峰での雄大な景色を堪能して、
いよいよ立山ロープウェーに乗ります。

大観峰駅に掲示された
立山ロープウェーの緒元です。



竣工したのは1970年(昭和45年)7月で、
40年程の歴史です。

この立山ロープウェーも多くの
観光客が押し寄せていました。

大観峰駅で乗車を待つ間、
デッキ状になっているホームの
先端からの眺めです。



正面に見える頂は赤沢岳(2678m)です。
その右手に鉢ノ木岳(2821m)が見えています。

延長1710mのロープウェーには
景観上の配慮からロープを支える支柱は
一本も建っていません。
赤沢岳の麓近くに、小さく黒部平の駅が見えていて
そこまで、幾筋ものロープが伸びていました。

後立山連峰の山々を眺めるうちに
黒部平からのロープウェーが到着しました。



赤い塗装に薄黄色の帯を巻いた
ロープウェーの車両が鮮やかです。

黒部平からのロープウェーも満員でしたが、
折り返しの黒部平行きも多くの観光客で満員でした。
下の写真を撮ってからロープウェーに乗り込みました。



発車してすぐに振り返って眺めた
立山から続く急斜面です。



発車すると支柱がない為か、
ロープウェーのゴンドラは
垂直に近い角度で下がって行きました。

後立山と黒部湖の景色をを眺めながら
滑るように高度を下げていくうちに
大観峰に向かうゴンドラとすれ違いました。



黒部平に近づくと木々の紅葉が綺麗でした。
午後から日が翳ってしまい、紅葉に
日が当たっていないのが残念でした。



素晴らしい景色を眺め、7分の乗車時間で、
標高1828mの黒部平に到着です。



黒部平駅の構内の様子です。
この黒部平からは立山連峰の眺めが綺麗です。

黒部平の様子はこちらです。



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黒部ケーブルカー
(黒部平 - 黒部湖)

Kurobe Cable Car
(Kurobe Daira - Kurobeko Lake)







黒部ケーブルカーは標高1828mの
黒部平と標高1455mの黒部湖を結ぶ、
営業距離0.8kmのケーブルカーです。

日本で唯一、全線がトンネルの中にある
ユニークなケーブルカーです。


黒部平の展望台で立山連峰と
後立山連峰の景色を眺めた後で
黒部ケーブルの駅に向かうと
改札口は多くの乗客で溢れていました。



通常は20分毎の運転間隔ですが
乗客が多い為か、増発運転がされていて
10分間隔で運行されていました。


改札を抜けて、地下のホームに向かいます。
ホームで次のケーブルカーを待ちました。

ホームに掲げられていた
黒部平の駅名標です。



ホームは急な階段状になっています。
そこに溢れんばかりの乗客が待っていました。

麓の黒部湖からのケーブルカーの到着です。



このケーブルカーも満員状態でした。


結局、20分弱の待ち時間で
黒部ケーブルに乗り込む事が出来ました。



今回も幸いな事に一番前に
立つことが出来ました。

信号が青に変わり、いよいよ発車です。



トンネルの中に吸い込まれるように
レールが続いています。

地の底に吸い込まれるような錯覚に陥りかけた頃、
トンネルの幅が広くなり、上り列車と交換です。



ケーブルカーにはいくつもの路線に乗りましたが
やはり、全線地下のこの黒部ケーブルは
独特の雰囲気があります。

しばらく走ると、トンネルの先が明るくなり
黒部湖に到着しました。



黒部平から約5分の乗車時間でした。

黒部平の反対側のホームには
多くの乗客で溢れていました。



ホームの先の待合所のような
スペースにも人で溢れていました。



ケーブルに乗り込んだ黒部平駅で
大勢の乗客に驚いたのですが、
この黒部湖駅で溢れている乗客の数は
比べ物にならない程でした。


黒部湖に到着した黒部ケーブルカーが
再び黒部平に向かって発車していきました。



ケーブルカーの発車を見送った後に
黒部湖へと向かいました。


地下の黒部湖駅の入り口です。



駅名標が大きく書かれています。

ここから黒部湖方面へは
この狭いトンネルを歩いて行きます。



アルペンルートの区間の中で、
この黒部ケーブルの黒部湖駅と
黒部ダムを隔てた関電トロリーバスの
黒部ダム駅間は徒歩での連絡になっています。

黒部ダムの徒歩連絡の様子はこちらです。
黒部湖の様子はこちらです。
関電トロリーバスの乗車記はこちらです。



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