くま川鉄道
Kumagawa Railway

くま川鉄道は、熊本県南部の人吉から球磨川の作る、
上流部の盆地を走り、湯前に至る24.8kmの鉄道です。
路線名は湯前線となっています。

1924年(大正13年)に国鉄湯前線として開業し、
1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化の際に
第三セクターに転換しています。

その後、1989年(平成元年)10月に第三セクターの
くま川鉄道に経営が引き継がれています。

2011年5月にこのくま川鉄道に再乗しています。
その際の様子を紹介します。

人吉温泉 - 一武
(Hitoyoshi Onsen - Ichibu)

2011年5月2日、この日の朝、鹿児島県の
隼人から肥薩線に乗って人吉に着いた後、
そのままくま川鉄道に乗り換えました。

肥薩線の乗車記はこちらです。


撮影: 2011年5月

肥薩線の上り列車は10:03に人吉に着き、次の、
くま川鉄道の発車まで17分の乗り継ぎです。
肥薩線人吉駅に隣接しているくま川鉄道の駅は
2009年に人吉温泉駅と改称されています。


撮影: 2011年5月

湯前行きの単行ディーゼルカーは10人程の
乗客を乗せて定刻に発車しました。

発車してしばらくすると、肥薩線の線路と
並走し、肥薩線が左に分かれていくと、
相良藩願成寺に到着しました。


撮影: 2011年5月

相良藩の名は、江戸時代を通じ人吉藩の藩主を務めた
相良氏に由来し、願成寺は相良氏の菩提寺になります。

相良藩願成寺を過ぎると雑木林の間を走りました。
地図で見ると、ゴルフ場の脇を走っていたようです。


撮影: 2011年5月

ここを過ぎると、広々とした盆地を走るようになります。


撮影: 2011年5月

田園風景が続くなか、次の
停車駅の川村に到着しました。


撮影: 2011年5月

とても長閑な光景です。

川村を発車すると、列車は球磨川を渡りました。


撮影: 2011年5月

この長閑な盆地を形作っている球磨川の緩やかな
流れはくま川鉄道随一の車窓風景と思います。

球磨川を渡っても同じような
田園風景が広がっていました。


撮影: 2011年5月

時折、田圃に咲いたレンゲ草が彩を添えます。

くま川鉄道の車内の様子です。
GWという事もあり、鉄道ファンの姿もありました。


撮影: 2011年5月

やがて一武駅に到着しました。


撮影: 2011年5月

以前は列車交換可能な駅だったと思いますが、
線路が剥がされたホームには躑躅が綺麗でした。

一武 - 湯前
(Ichibu - Yunomae)

一武からも長閑な景色が広がっていました。


撮影: 2011年5月

菜の花やレンゲ草の花が車窓から見えました。


撮影: 2011年5月

一武の2つ先の駅の「おかどめ幸福駅」に到着しました。


撮影: 2011年5月

1989年(平成元年)に開業した新しい駅です。
駅名がユニークですが、近くの岡留熊野座神社が
幸福神社と呼ばれる為、この駅名になったそうです。

次の「あさぎり」駅は2009年に
免田駅から改称した駅です。


撮影: 2011年5月

湯前線で唯一の列車交換可能な駅です。

あさぎり駅からも長閑な景色が続きます。


撮影: 2011年5月

球磨川を渡ってから殆ど景色に変化がありません。
湯前に向かうという目的が無ければ途中下車し、
長閑な盆地を散策してみたい気分になりました。


撮影: 2011年5月

その二つ先の多良木駅に到着する前には
ブルートレインとして東京と九州の間を
走っていた寝台車が置かれていました。

寝台車を用いた宿泊設備が2010年に出来たそうです。


撮影: 2011年5月

多良木駅からも同じような景色が続くうち、
線路際に躑躅が綺麗に咲いていました。


撮影: 2011年5月

そして、列車は終点の湯前に着きました。
人吉温泉から24.8kmの距離を45分掛けての到着です。


撮影: 2011年5月

一両編成のディーゼルカーです。
湯前駅は、古い国鉄時代の佇まいを
そのまま残していました。


撮影: 2011年5月

湯前の駅前も長閑な佇まいでした。

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