芦原温泉は福井県を代表する温泉です。
芦原温泉は関西の奥座敷としても知られていますが
開湯は1883年(明治16年)と比較的新しい温泉です。
田園地帯に湧いた温泉で、風景が平凡だったので
旅館は、庭園美を競ったそうです。
芦原温泉には、中学生の頃家族旅行で泊まりましたが、
2010年6月に所用で福井を訪れた際にも
再び宿泊する事になりました。
越前岬を訪れた後に、芦原温泉の宿に入りました。
温泉が湧く前のこの辺りの景色は
さもありなんと思える景色です。
荷物を置いてひと段落した後に
温泉街に出掛けて来ました。
ホテルを出て北に向かうと
えちぜん鉄道の線路が見えてきました。
線路の近くに小公園があり、その入り口に
芦原温泉発祥の地の碑がたっていました。
1883年(明治16年)、日照りが続いたこの年、
灌漑用の井戸を掘ると、そこから偶然に
塩分を含んだ温泉が湧きあがったそうです。
公園の中には当時の井戸の跡が残っているそうです。
この地は堀江十楽といいますが、その後、
この地区からは温泉は出ずに、近隣の地区から
温泉が湧き出し、今の芦原温泉の興隆があるそうです。
芦原温泉発祥の地から線路に沿って東に向かいました。
この方向に温泉街があります。
しばらく歩くと、温泉街の玄関口、
あわら湯のまち駅に出ました。
ここはえちぜん鉄道の駅です。
日本各地を散策していると与謝野晶子の
歌碑をちょくちょく見かけます。
この芦原温泉には1931年(昭和6年)に訪れ、
" あわらの湯場の 雪にさす
いみじく清き あけぼのの色"
という歌を遺しています。
あわらグランドホテルの脇には
無料の足湯もありました。
芦原温泉にはこうした足湯が
何箇所か設けられているようです。
あわらグランドホテルの北側には
セントピア広場があります。
温泉街というと雑然とした雰囲気の所が多いのですが
この広場は開放感があって斬新な雰囲気です。
広場ではストリートミュージックを
している人もいました。
広場の片隅には色々なモニュメントもありました。
かぐや姫のモニュメントや竹人形の碑、
そして「福味の碑」と呼ばれる包丁塚です。
ここから裏道も歩いてみました。
芦原温泉は1956年(昭和31年)に大火に遭いましたが、
その後、区画整理されて出来ているので、昔ながらの
温泉街の佇まいは無く、比較的広い敷地に区画された
大規模な温泉ホテルが林立しています。
芦原温泉の老舗の温泉旅館の庭先にも
湯が沸きだしているようでした。
通りの様子は落ち着いた佇まいでした。