ノルウェーのフィヨルド
Fjord, Norway



フィヨルドの旅は、Vossから始まりました。
真夏の青空が広がる、最高の天気です。

VossへはOsloから列車で5時間半。
素晴らしい車窓風景を楽しみ、
ここでバスに乗り換えたのです。
(Oslo - Voss間の列車の旅は、 ここです

地元のおばあさんの一行を乗せたバスは、
小さなVossの街を抜け、湖と森の中を行きます。
やがてバスは左へ折れ、Stalheimへ
向かう旧道を登って行きます。



この Stalheim からの眺め。
これ程雄大な眺めは、他にあったでしょうか。
Gudvangenへ続く深いU字谷を高い位置から眺め、
そのすぐ足元には、これまた雄大な滝が流れ落ちています。

StalheimのHotelを後にしたバスは、つづら折れの急坂を、
ヘアピンカーブの連続で下りていきます。

やっとの思いで、U字谷の底に降り、両側に聳える壁の様な
山の間をしばらく走ると、そこはGudvangen。



フェリー乗り場の他は、数軒の家しかないような、
Fjordの行き着く果ての、寒村です。
Gudvangenの集落を狙うかのように、いく筋もの滝が、
周りの山の斜面から流れ落ちています。



今日はこのGudvangenで一泊です。
Hotelに荷物を置いて、さっそく海辺まで行ってみました。
海と言っても、広々していないし、まるで湖の様です。
舐めてもほとんど塩の味がしなかったのです。

フィヨルドを渡る風に吹かれても、髪がべたついたりはしません。
フィヨルドの水は冷たく、しばらく手を浸けていると痺れそうです。

Gudvangenからはフィヨルドに沿って、小道が続いているので、
そこをハイキング゙してみました。隣の集落までの生命線です。

所々山壁がオーバーハングして、道が押しつぶされそうです。
実際、至る所にがけ崩れの後が残っています。
でも足元に目をやると、赤紫の花や、白いすずらんのような花、
すずらんと同じ様な形をした紫の花、黄色の花と、
色とりどりの花が道端に咲いていて、目を楽しませてくれます。



滝の流れ落ちる、せせらぎで遊んだり、
放牧の羊と出会ったり、楽しいハイキングでした。


翌朝、Gudvangen 11:30のフェリーで、フロムに向かいました。
フェリーの出港時間が近づくと、突然どこからか、
湧き出したかのように、ドイツや日本のツアー客が集まって来て、
フロム行きのフェリーは満員の状態で、出港しました。



フェリーは細く切れ込んだナールオイフィヨルドを進みます。
昨日訪れた滝が左手後方に、あっと言う間に遠ざかっていきました。

深く切れ込んだフィヨルドの景観は雄大そのもの。
荒々しい山肌とは対照的に、海面は静まりかえっていています。
切り立った壁の頂上付近には、所々雪渓が残っていて、
行く筋もの滝が、そこから流れ落ちています。
東山魁偉も絵に描いたという、形の綺麗な滝も見ることが出来ます。



このフェリーでは、こんな素晴らしい景色を
延々二時間も堪能することが出来ました。
でも、フィヨルドの天候は安定していなくて、
なかなか青空がのぞめないそうです。
こんなにいい天気に恵まれて、本当に幸運でした。

所々、切り立った崖の僅かな隙間に、集落が現れます。
一番小さい集落は、家屋が6軒ほど寄り集まっただけ。
しかも、こんな小さな集落になんと郵便局まであるのだそうです。

極め付けはナールオイフィヨルドからアウランフィヨルドに
入ったところの牧場です。



断崖絶壁の崖の上、100mぐらいのところに、
ポツンと一軒農家が建っています。
よくもこんな険しいところに、住んでいられるものだと
本当に、感心してしまいます。
なんでも昔は、この農場に辿り着くには、
縄ばしごが唯一の手段だったそうです。
税務署の役人が来ると、縄ばしごを引き上げて税金逃れしたという
嘘の様な話しもの残っているみたいです。

アウランフィヨルドはナールオイフィヨルドに比べると、幅が広く、
その分両側の崖の傾斜も多少緩くなっているようです。
やがて、進行左手に大きな集落が現れてきました。
この地方の中心、アウランです。

終着のフロムまでは、もうすぐです。

(フロムからのフロム鉄道の旅は、ここです



Hotel Information


Hotel Gudvangen Fjortell
5717 Gudvangen, Norway
Tel: (+41) 57 63 39 29
Fax: (+41) 57 63 39 80

ここはGudvangen唯一のHotelです。
フェリー乗り場の他には、このHotelと、
ちょっと離れたところにあるMotel、
それに御土産物屋の他には、
数軒の家が建ち並ぶばかりです。

このHotelには、テレビも電話も付いていません。
そんな文明の利器は、ここには必要ないでしょう。
ガラス張りのHotelの屋根からは、
フィヨルドへ流れ込む滝を、ベットに寝ながらにして
眺めることが出来ます。



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