Southwest Chief (Flagstaff - Chicago)
乗車日:Nov. 27, 1997
Southwest Chiefの旅は素晴らしい経験から始まりました。
グランドキャニュオンへ行った後、
シカゴに向かう際にSouthwest Chiefに乗車しました。
グランドキャニュオンの様子は、こちらです。
フラッグスタッフ(flagstaff)で一泊し、翌朝に
列車の時間が7:56と少々早かったので、
朝7時頃Hotelの車で駅まで送ってもらったのです。
でも駅に着いてみると列車は1時間遅れとのことで、
結局2時間近くも待つ事になってしまったのです。
列車に乗ってから朝ご飯を食べることにしていたので、
どこかレストランをさがさないといけません。
朝ご飯を食べようにもこの日はThanks Givingの休日で
駅の周りも閑散としていて、全くあてがありません。
困って、駅員の人にどこか空いているレストランはないか?
と聞いてみたら、電話で色々あたってくれたのです。
何箇所か電話であたって結果、
結局昨日泊ったHotelのレストランが開いているとのことで、
Hotelに頼んで送迎用の車を手配してくれたのです。
それだけでも、充分助かったのですが、
ナントその朝食代もAMTRAKで支払うよう
手配してくれていたのでした!!
こんなに親切にしてもらったことなどなかったので、
これには感激しました。
この駅員さんは、乗るべき車両がどの辺りに
停車するかとか、教えてくれたり、
子供にAMTRAKの特製の帽子
をプレゼントしてくれたりと、
それはそれは親切でした!!
この帽子は裏に塗り絵が出来る優れものでした。
駅員さんの親切に感動するうち、9時を回り、
重連のP42型ディーゼル機関車が牽引する
Southwest Chiefが到着しました。
2階建てスーパーライナーが何両も連なっています。
シカゴまで30時間以上の列車の旅です。
Southwest Chiefでは4人用のファミリールームです。
家族で長い時間過ごすには充分過ぎるほどの広さですが、
この部屋は一階にあるのです。
出来る限りロビーカーに居ようと思いました。
Flagstaffを出てしばらくすると
アリゾナ砂漠を走るようになります。
はるか遠く、かすかに山影が見えます。
その遠くの山まで、赤茶けた荒野が広がるばかり、
何も視界を妨げるものがありません。
テーブル状の山姿はモニュメントバレーでしょうか
もしそうだとすると、200km離れた山を
見ていることになります。
こんな原野にもインデアン居住区が点在していて、
列車はその脇を通り過ぎます。
お昼が過ぎ、行く手に雪を抱いた山脈が見えてくると
アルバカーキーです。
アルバカーキーでは20分程の小休止。
体をほぐしに、例によってホームの散歩です。
晴れていましたが、ひんやり肌寒かったです。
アルバカーキーを出てからも荒野の中を走ります。
途中、対向列車を待つ為原野の中で数十分停車しました。
これは、その時の景色です。
景色は非常に綺麗ですが、次第にあたりは暗くなってくるし、
このままここで動かなくなったらどうしよう、
ふとそんな事が頭をよぎりました。
結局この日は夜になるまで、荒野の景色が広がるばかりでした。
ラウンジカーでそんな景色を眺めながら、
やっぱり列車に乗らないと、アメリカの大きさはわからないナーと
一人悦に入っていました。
ビールを飲みながらアリゾナの荒野を眺めているうち、
ついウトウトしてしまい、風邪を引いてしまったのですが...
その夜は晴れ上がり、列車のコンパートメントから
星空を見ることが出来ました。
あたりは漆黒の闇で、列車の窓を通しても
星空はとても奇麗で、天の川に浮かぶ白鳥座や
オリオン座、カシオペア座がくっきり見えました。
あまり自信はないけど、アンドロメダ銀河と思しき星光も見えました。
天の川を見たのは久しぶりでした。
夜寝ている間にロッキーを越え、
朝目が覚めると、カンザスシティーの手前でした。
これは川霧の向うに霞むカンザスシティーのスカイラインです。
ここは中西部のど真ん中、コーン畑が延々と続きます。
この日は、前日と変ってどんよりとした曇り空。
途中最大の見所、ミシシッピー川を越える時も
霧で何も見えませんでした。
それでも一日、退屈することなく時間が過ぎ、
夕方5時半過ぎ、Chacago着きました。
Chicago到着の手前、例によって列車の向きを変え、
列車の最後尾からのそのそと
ユニオンステーションに到着したのでした。
Chicagoの街の様子は、こちらです。