Chicago Loop
乗車日:Jan. 11, 2007
シカゴのDown Townを歩いていると、
町中の道路の真上を電車が音を立てて
走っていく光景に出会います。
ビルの谷間の路地の上に古びた鉄の高架橋が続き
そこを4両編成程度の短い電車が走る様子は、
日本の鉄道の雰囲気とは全く異なっています。
このシカゴDown Townを周回するように
高架で走る路線がLoopです。
線路は、東西5ブロック、南北7ブロック程度の
狭い範囲でほぼ長方形の環状ルートを描いています。
Loopを走る電車は、山手線の様な環状運転ではなく、
シカゴの南北や西の郊外からDown Townに向かった電車が
Loopを一回りして、元来た路線に戻って行きます。
このLoopは1896年から1897年に
かけて開通しているようです。
5度目となるChicago Down Town行きとなった
今年(2007年)の1月のアメリカ旅行で
初めてこのLoopに乗ってみることにしました。
オヘア空港からのBlue Lineの地下鉄をClark駅で下車し、
Brown Lineでホテル最寄のMerchandize Mart駅に
向かったのがLoopの最初の乗車ですが、
翌日の午前中にLoopを一回りしてみました。
まずはMerchandize Mart駅でOne day Passの購入です。
切符の自動販売機では売っていないようで、
自動改札の近くにいた駅員の人に聞いてみまると
近くの銀行の両替窓口で販売しているとのことでした。
そのついでに、Loopの駅をいくつか乗り降り
してみたいと言うと、色々推奨してくれたのですが、
Loopで最も古い駅舎が残っているQuincyが一番の
お薦めのようなのでまずはそこを目指しました。
Brawn Lineの運転間隔は平日の日中は7〜8分置き。
前の電車が発車した直後だったので、しばらく
待つうちに次の電車がやってきました。
時刻は9時過ぎだったと思うのですが、
通勤客が大勢乗っていてドアの横に立っていました。
Merchandize Mart駅を発車するとすぐにシカゴ川を渡ります。
五大湖の一つミシガン湖に隣接するシカゴは
物資の集積で栄えた街で、このシカゴ川にも
古くは大きな船が乗り入れて来たと思います。
この鉄道橋も可動橋になっていたように思います。
シカゴ川を渡るとすぐにLoopに入ります。
Clark駅方面から東西に走る路線と
平面交差のポイントをガタガタと渡りながら
南に向かって走って行きました。
十字にクロスする線路に分岐の路線も加わり
レールが複雑に絡まっています。
Brown LineはLoopに北西端に来たからアプローチし、
そのまま真っ直ぐにLoopの西の端を通り南に向かい
反時計方向に一周して再び北に向かいます。
そしてQuincyの駅はLoopに入って二つ目の駅でした。
このQuincy駅はSears TowerやAMTRAKの
Union Stationの最寄り駅なのですが、
古い木板のプラットホームに下り立つ人は僅かでした。
Quincyと書かれた看板にも歴史を感じます。
1897年の開業以来の駅がそのまま今に残り
使用されているのは、ちょっと驚きです。
出口は簡単な回転式の扉で
柵が付いていて反対方向からは
入れない仕掛けになっています。
駅の建物は鉄骨が剥き出しで、階段を下りると、
線路の下に反対側のホームとを結ぶ薄暗い通路があり、
そこから再び階段で地上に下りれるようになっています。
構造は至って簡単で、それを支えてきた古い鉄材に
「よく頑張ってるな」と声を掛けたくなってしまいます。
再びBrown Lineの電車に乗りLoopの旅を続けます。
Quincyを出るとすぐに急カーブとなりました。
下を走る道路の交差点の範囲で90度曲がるので
路面電車をそのまま高架化した様な感じです。
そして、Loopの東南の角で再び急カーブとなります。
ここでは南からのPink Line、
Green Lineのレールと合流です。
Madison駅で一旦下車してみました。
ここも古い駅舎で、オレンジ色の電灯が
いい雰囲気を醸し出しています。
通りに出ると、ビル街をLoopの線路が貫き、
電車が走り去って行きました。
10年ほど前、初めてシカゴの街を
訪れた時に見た景色そのままです。
Chicagoの街の様子は、こちらです。
とても懐かしく電車が走る様子を眺めていました。
Madison駅から一駅乗車し
Randolph駅でも途中下車です。
ホームがLoopの北東のコーナーのすぐ近くにあり
急カーブを曲がって走る電車がよく観察できます。
ゆっくりとカーブを曲がる電車が走る様子は
鉄道模型の様な感じでした。
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Blue Line
(O' Hare Airport - Forest Park)
乗車日:Jan. 10, 2007
Blue Lineはシカゴの北西部にあるオヘア空港とDown Townを結び、
Down Townから再び西に向かいForest Parkに至る路線です。
営業キロは19.5mile (31.2km)の路線です。
シカゴDown Town部のMilwaukee-Dearborn-Congress間は
地下鉄区間となり、市内中心部の高架環状線Loopと
Clark駅、Jackson駅で接続しています。
シカゴCTAのもう一つの地下鉄路線、
Red LineともJackson駅で接続しています。
シカゴ・オヘア空港は4つのターミナルを持ち、
滑走路は3組、計6本のを持つ巨大空港で、
2006年のデータでは年間の飛行機の運行回数は
約30万回(一日平均約820回)、年間利用者
1900万人を数えるアメリカでも有数の空港です。
デトロイトからの乗り換え便がオヘア空港の
ターミナル2に到着し、CTAの駅に向かいました。
CTAのオヘア空港駅は、ターミナルの地下部分にあるのですが
大きなドーム状の空間の下に、3つの発着番線が並んでいました。
このBlue Lineに乗るのは2度目なのですが、
オヘア空港駅のこの眺めは、規模の
大きなドームに圧倒されてしまいます。
ホームに停車中の電車に乗り込もうと
するのですが、乗客は数えるほど。
日本の様に車両間の行き来が出来ないので、
人気のない車両に乗るのは、危険が伴うので、
何人かの人が乗っている車両に乗り込みました。
日中は1時間に8本の運行なので、
待つほども無く発車しました。
空港駅を発車するとすぐに地上に出て、
空港からのアクセス道路と併走します。
こちらはオヘア空港発車直後の車内の様子です。
乗客はまばらで年間1800万人の利用者がいる空港と
人口290万人の大都市を結ぶ鉄道とは
信じられない程の乗車率の低さです。
乗車したのが午後1時過ぎの時間帯で、
最も空いている頃なのかもしれません。
一番最初に乗ったの時は日曜日の朝だったのですが、
もっと利用客が多かったように思います。
しばらくはフリーウェーの中央部分を走って行きます。
広々とした区画にオフィスビルが所々に建ち、
アメリカの大都市の郊外の景色が広がります。
やがて住宅地が広がるようになり、フリーウェーとも分かれ
高架でシカゴの街を目指して行きます。
車窓風景も大きな一戸建ての住宅から
アパートの建物が目に付くようになり
倉庫や工場も現れ、次第次第に
シカゴに近づいていくのを実感します。
碁盤の目のように整然と区画された道路を
Blue Lineの線路が北西から
南東へ斜めに貫いて走って行きます。
通りに車が増えて、街の活気を感じるような車窓風景です。
駅に停まる度に乗車してくる人も増え、
座席の半分が埋まる程の乗車率になって来ました。
車窓右手遠くにはシカゴの摩天楼が見えてきました。
シカゴのDown Townはもうすぐです。
Westernという駅の近くで地下に潜り、
Down Townを地下鉄として走って行きます。
地下鉄区間で5つ目の駅がClark駅で、
ここがLoopとの接続駅です。
オヘア空港からの所要時間は約45分でした。
駅数は16程度で、各駅に停車したいるので
このぐらいの所要時間になってしまうのでしょうか。
快速運転をすればもっと利用者が増えるのにと思ったりしました。
ここで下車し、Loopに乗り換え、ホテルの
最寄り駅Marchandise Martに向かいました。
Chicagoの街の様子は、こちらです。
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