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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



小湊鉄道
Kominato Railway







小湊鉄道は千葉県五井駅から房総半島を
南東に下り、上総中野に至る鉄道です。
営業キロは39.1kmです。

起点の五井駅はJR内房線に接続し、
上総中野はいずみ接道に接続しています。




この路線は、1925年(大正14年)に五井 - 里見間が開業し、
その後1928年(昭和3年)に全線が開業しています。

首都圏に近い鉄道路線ですが、全線非電化・単線区間で、
国鉄時代と同じデザインの気動車が走っています。


この小湊鐡道には1991年3月3日に乗車していますが、
2009年11月に再度乗車しました。

この時の乗車記を紹介します。




五井 - 上総牛久
(Goi - Kazusa Ushiku)


2009年11月3日、内房線の電車に乗車し、
五井駅に9:03に到着し、小湊鐡道に乗り換えました。



この写真は2013年2月に五井駅を訪れた際の様子です。
小湊鐡道の五井駅は、JRの駅と同一構内にあり
改札を抜けずに乗り換える事が出来ます。

小湊鐡道のホームへの階段を通り過ぎると
小湊鐡道の列車を跨線橋から見下ろすことが出来ました。



2013年2月には一旦、五井駅で下車しました。
これはその際に写した五井駅の東口の駅舎です。




小湊鐡道のホームに停車中の気動車です。



確か、跨線橋の下り口で乗車券を販売しており
そこでいすみ鉄道との連絡乗車券を購入しました。



小湊鐡道の車内の様子です。

ロングシートの車内に、三々五々乗客が乗り込み、
発車間際には、ハイキング姿の人も多く、
座席が全部埋まり立ち客もいる程の状態になりました。

列車の最後尾に陣取り、
去りゆく景色を眺める事にしました。
上総中野行の列車は9:22、定刻に発車しました。



窓ガラスが汚れており、霞が
かかったような感じになっています。

五井駅を定時に発車し、
大きく左にカーブして進みます。



内房線の線路が進行右手に離れて行き、
五井駅前のビル群が次第に小さくなっていきました。

五井駅を発車すると直ぐに田圃が広がりますが
そのはるか向こうに、富士山が見えていました。



山頂に積もった雪が白く輝き、
思わぬ光景に驚きました。

田園地帯越しに富士山を眺めるうちに
最初の停車駅、上総村山駅に到着です。



さっそく上り列車と行き違いしました。

2009年当時のダイヤでは、五井と途中の
上総牛久間は概ね40分毎で運行されています。


上総村上を過ぎても、
田圃が広がる景色が続きました。



次の海土有木に到着しました。
「あまありき」と読みます。



この海土有木も相対式ホームの交換駅です。
変哲のないローカル線の途中駅ですが、
以前には海土有木から千葉へ直接乗り入れる
路線延長の計画があったようです。

海土有木を出て、なだらかな
丘陵地を越えて行きました。



再び田圃の広がる光景となり、
上総三又駅に到着しました。



ここも長閑なローカル線の駅です。

首都圏の鉄道とは言ってもこの
のどかな景色の中を走っていれば、
単線非電化というのも頷けます。

光風台駅に停車中の様子です。



駅の北側は宅地開発されていますが
その一角を除けば、周囲は田圃でした。



長閑な景色が続くうち、列車は
上総牛久駅に到着しました。



五井から30分弱で到着です。

上総牛久までは、乗降客が多いのか
ここで半分以上の列車が終着となっています。
この日は行楽客が多く、上総牛久で下車する乗客は僅かでした。




上総牛久 - 月崎
(Kazusa Ushiku - Tsukizaki)


上総牛久からものどかな景色が続きます。



周囲になだらかな丘陵地が見えるようになり
上総川間駅に到着しました。



古びた片面ホームの質素な駅でした。
あまり変わり映えのしない景色が続き
さすがに少々退屈になってきました。

この辺りは既に五井駅から20km程離れており、
周囲の緩やかな丘陵地の間を流れる
養老川に沿って遡るようになっています。



大きなカーブを描く上総鶴舞駅を発車した様子です。

運転本数が削減されたのか、
以前有った交換設備が無くなっています。


次の上総久保を過ぎると、
丘陵地が線路に近づいてきました。



次第次第に、房総半島の背骨をなす
山間に入り込んでいるようです。

不意に車窓に水量豊かな川が流れていました。



地図で見ると、養老川に築かれた
高滝ダムの堰止湖のようです。

堰止湖に囲まれた半島状の丘の上にある
高滝駅を過ぎ、再びのどかな田園風景となり、
里見駅に到着しました。



広々とした構内には交換設備や
側線もあり、中心駅の趣があります。
実際、2006年には終始発列車も設定されています。

この写真では行き違い出来る線路は錆びついていますが、
2013年に、里見駅での列車交換が復活しているそうです。

ところが乗降客数は、2010年で僅か1日に10人という事です。


里見駅を出ると、養老川の流れが深く切れ込んでいました。



飯給駅の駅名標です。
コスモスの花が咲いていました。



飯給と書いて「いたぶ」と読む難読駅です。

この飯給を過ぎるとトンネルを抜けました。



田圃が広がるのどかな景色がいつの間にか
山間の景色に変わっていました。

列車は月崎駅に到着しました。



携行バッグに入れた自転車を抱えた
カップルが下車していきました。




月崎 - 上総中野
(Tsukizaki - Kazusa Nakano)


月崎駅を10時10分過ぎに発車しました。
列車後方から眺める月崎駅の様子です。



この月崎駅もかつてあった列車交換設備が
廃止され、残された線路が錆びて
赤茶けていました。

月崎から再び山が深くなり、
トンネルを抜けて走りました。



トンネルを抜け再びのどかな景色となります。
この界隈は平地にもあまり人家が見当たりません。



上総大久保を過ぎ、10:23に養老渓谷に到着しました。



駅から500〜600m程南に、房総の秘境
とも言われる養老渓谷があります。

多くのハイカーがここで下車していきました。

養老渓谷を発車すると再びトンネルを抜けて行きます。



このトンネルは、東京湾へと流れる養老川水系と
太平洋へと流れる夷隅川水系を隔てる
分水嶺のトンネルです。

行政区域も市原市から大多喜町へと変わりました。



線路脇に集落も見られるようになり、
思っていた以上に開けた
上総中野駅に到着しました。



上総中野駅に到着した小湊鐡道のディーゼル列車です。
かつて全国の未電化区間で走っていた旧国鉄の
キハ20系という気動車をベースにした車両です。

このクリームと赤の塗色も旧国鉄のディーゼル列車
そのもので、とても懐かしさを覚える車両です。

上総中野駅の駅舎です。



山小屋風の建物ですが、
駅舎としてはかなり小ぶりです。

上総中野駅は小湊鐡道の終着駅ですが、
太平洋側へと向かういすみ鉄道が接続しています。



小湊鐡道の向こうに、菜の花色の
いすみ鉄道の車両が見えています。

いすみ鉄道は、旧国鉄木原線から
転換した第三セクターの鉄道です。

上総中野駅の駅名標です。



どちらの鉄道も軌間は1067mmで非電化。
線路も繋がっているのですが、
残念ながら直通列車は走っていません。


上総中野で13分の待ち合わせで、
10:43発のいすみ鉄道の列車に乗りました。

いすみ鉄道の乗車記は
こちらです。



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