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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない
筑豊電気鉄道
Chikuho Electric Railroad
撮影: 2010年9月
筑豊電気鉄道は、北九州の黒崎駅前から南下し
筑豊直方までの16.0kmの路線をもつ鉄道です。
この区間はJR筑豊本線と1〜2km離れて並走しています。
JR筑豊本線の乗車記は
こちら
です。
現在の筑豊電気鉄道の路線のうち、黒崎駅前から
熊西の間は1914年(大正3年)に開業した
西日本鉄道(西鉄)の北九州線の路線でした。
西日本鉄道の乗車記は
こちら
です。
西鉄北九州線は、最盛期には門司から
折尾までの29.4kmの営業キロの路線でした。
筑豊電気鉄道線は、黒崎駅前から3駅目(現・2駅目)の
貞元(現・熊西)から筑豊中間までの7.3kmが
1956年(昭和31年)に開業したのが始まりです。
その後、毎年路線延長を繰り返し、1959年
(昭和34年)に筑豊直方まで開通しています。
元々、筑豊電気鉄道は飯塚を経由して
福岡までの路線建設を計画していましたが、
それは実現しないままとなってしまいました。
2000年(平成12年)に西鉄北九州線の黒崎駅前 -
折尾間が廃止されると、黒崎駅前 - 熊西間は
筑豊電気鉄道が第二種免許での営業を行い、2015年
(平成27年)に、筑豊電気鉄道に事業譲渡されています。
この筑豊電気鉄道を紹介しようと思います。
乗車記は2010年9月に乗車した際のものです。
黒崎駅前 - 筑豊中間
Kurisaki Ekimae - Chikuho Nakama
Mar. 14, '16
筑豊中間 - 筑豊直方
Chikuho Nakama - Chikuho Noogata
NEW ! Mar. 16, '16
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鉄道旅行へのいざない
黒崎駅前 - 筑豊中間
(Kurisaki Ekimae - Chikuho Nakama)
2010年9月、JR黒崎駅で下車し、
筑豊電気鉄道線のホームに向かいました。
撮影: 2010年9月
改札を抜け、一旦駅舎の姿を眺めます。
筑豊電気鉄道線の乗り場は、この写真の
左手のビルの一階にあります。
筑豊電気鉄道の黒崎駅前のホームに
停車中の筑豊直方行の列車です。
撮影: 2010年9月
筑豊電気鉄道線は、全線複線の専用軌道の路線ですが
以前は、西鉄北九州線に乗り入れていた経緯もあり、
路面電車の車両が使われています。
黒崎駅前のホームから筑豊直方方面を眺めた様子です。
撮影: 2010年9月
以前、西鉄北九州線の黒崎駅前より東は併用軌道で、
黒崎駅前の停留場は駅前の道路上にありました。
1992年(平成4年)10月に黒崎駅前 - 砂津間が廃止となり
1999年(平成11年)に道路上に設置されていた黒崎駅前の
停留所が、現在の駅ビルの中に移設になっています。
黒崎駅前 - 砂津間の路線が廃止になる直前に
西鉄北九州線に乗車した事があります。
その時以来の黒崎駅前なので、このホームには
初めて足を踏み入れた事になります。
発車前の車内の様子です。
撮影: 2010年9月
連接車体の2両編成ですが、
珍しく車掌さんも乗務していました。
黒崎駅前のホームの北側は吹き抜けとなっていて
鹿児島本線の線路も見えていました。
撮影: 2010年9月
黒崎駅前を発車して、駅ビルを抜け出した様子です。
撮影: 2010年9月
鹿児島本線と並走し、すぐに西黒崎に到着し、
短い駅間隔で熊西に到着しました。
筑豊電気鉄道線の営業キロは16.0km。
ここに21の駅があり,平均の駅間距離は0.8kmです。
撮影: 2010年9月
鹿児島本線の築堤は、筑豊本線への
短絡線を乗り越える箇所にあたります。
筑豊本線・短絡線の乗車記は
こちら
です。
熊西の先で、西鉄北九州線との分岐跡があった筈ですが、
乗車した時は、その事をうっかりしていて、
北九州線の廃線跡がどうなっているのか
確認するのを忘れてしまいました。
筑豊電気鉄道線は、高架となって右にカーブし
国道3号線をオーバークロスしていきました。
撮影: 2010年9月
この先で、北九州の市街地を高架で走っていきます。
撮影: 2010年9月
路面電車の車両が市街地の高架橋を走る姿
というのはとても珍しいのではないでしょうか。
郊外路線が都市部で路面電車の路線に
乗り入れる形態をLRTといいます。
以前、西鉄北九州線に乗り入れていた頃は
まさにこの状態で、日本初のLRTと言っても
過言ではないと思います。
今は都心部での併用軌道こそありませんが
この光景はLRTの郊外風景そのものです。
穴生を過ぎると、丘陵地を抜けるようになりました。
撮影: 2010年9月
この先の森下を過ぎ、上り電車とすれ違いました。
撮影: 2010年9月
2016年現在では、黒崎駅前 - 筑豊中間間は
日中、12分毎の頻度で運行されています。
丘陵地を抜けると再び住宅地が広がりました。
撮影: 2010年9月
マンションも建ち、新しく開発された地域の様です。
三ヶ森駅の様子です。
撮影: 2010年9月
各駅とも、路面電車用の低いホームを
構内通路で結ぶ構造になっています。
上り下りが少なく、利用者に優しい構造です。
中規模の輸送量の路線にはこうしたLRTや
路面電車がとても優れていると思います。
三ヶ森を過ぎると再び丘陵地の林が広がりました。
撮影: 2010年9月
山間部を走っているような景色ですが、
緩やかな丘陵地を超えるとマンションも
建ち並ぶ住宅地となりました。
通谷駅に到着です。
撮影: 2010年9月
通谷駅停車中に撮影した運転席の様子です。
撮影: 2010年9月
マスコンとブレーキ弁そして簡単な
計測パネルだけの簡素な運転席です。
通谷駅を発車するとショッピングモールも見えてきました。
撮影: 2010年9月
このすぐ横に停留場が出来ると、
利便性も更に向上するのにと思います。
通谷駅からは丘陵地に広がる住宅地を走り、
筑豊中間に到着しました。
撮影: 2010年9月
筑豊中間は筑豊電気鉄道線の主要駅の一つです。
黒崎駅前から7.9km、約15分程の所要時間でした。
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筑豊中間 - 筑豊直方
(Chikuho Nakama - Chikuho Noogata)
黒崎駅前と終点の筑豊直方のほぼ中間地点の
筑豊中間を過ぎてすれ違った上り電車です。
撮影: 2010年9月
筑豊電気鉄道は、この辺りでは筑豊本線と
2km程離れたところを走っています。
しかし1980年代までは、国鉄の香月線が
筑豊本線の中間駅から分岐し、この辺りで、
筑豊電気鉄道と交差していた筈です。
旧国鉄香月線は1985年(昭和60年)に廃止されています。
事前の確認作業が甘く、どの地点で筑豊電気鉄道線と
交差していたのか、わからずにこの電車に乗り込み、
廃線跡と思しき景色を探していました。
筑豊中間駅を出てオーバークロスした
この道が旧香月線の廃線跡の様です。
撮影: 2010年9月
当時の様子が全く残っていないのは寂しいです。
筑豊中間から住宅地の間を走り、
希望ヶ丘高校前駅の様子です。
撮影: 2010年9月
通学時間帯には多くの高校生が利用するのでしょうか。
乗車した際には、乗降客はいませんでした。
希望ヶ丘高校前からは田圃が広がりました。
撮影: 2010年9月
筑豊地方から玄界灘へと注ぐ遠賀川の作る平野です。
田園風景を眺めた後に、丘陵地を横切ると筑豊香月です。
撮影: 2010年9月
北九州市から一旦、中間市に入ったのですが
この香月は再び北九州市に入っています。
以前は、この500m程東側に国鉄香月線の
終着駅・香月駅がありました。
香月の中心地から外れているのか
近くはあまり集落は無かったようです。
筑豊香月からは再び田圃が広がりました。
撮影: 2010年9月
筑豊香月が生活圏の境になっているのか
この先の人口が少ない為か、直法電気鉄道線の電車は
筑豊香月と次の楠橋で折り返しになる電車が多く、
日中の毎時2〜3本はこの筑豊香月止りになっています。
しばらく続いた田園風景が尽き、車両基地が見えてきました。
撮影: 2010年9月
この車両基地がある駅が楠橋です。
楠橋を過ぎると、新幹線をアンダークロスしました。
撮影: 2010年9月
山陽新幹線の高架橋です。
小倉から博多まで新幹線は鹿児島本線と大きく
離れた所を通っていて、急に新幹線の高架橋が
現れるのは一瞬、不思議な感じがします。
車窓からは筑豊の山が見えてきました。
撮影: 2010年9月
筑豊香月からはのどかな景色が続きましたが
住宅やマンションが現れ木屋瀬に停車しました。
撮影: 2010年9月
ここは長崎街道の古い宿場町が残っているそうです。
いつか、その宿場を歩いてみたいと思います。
木屋瀬を過ぎ、再びのどかな景色が広がりました。
撮影: 2010年9月
景色も鄙びたものとなり、
車内もかなり空席が目立っています。
撮影: 2010年9月
筑豊電気鉄道では、乗降客の減少が続き、
特に筑豊中間以南の減少を如何に
食い止めるかが課題になっているようです。
乗客減少すると運行本数の減少を余儀なくされ
それが更に乗客の減少を招く…
この悪循環を断ち切るのは難しい課題です。
上り電車とすれ違いました。
撮影: 2010年9月
やがて、電車は右にカーブを切り、
遠賀川を渡りました。
撮影: 2010年9月
鉄橋の向こうに筑豊の山々が見えています。
長い遠賀川の鉄橋を渡ると住宅地が広がり
高架となって筑豊直方に向かいました。
撮影: 2010年9月
筑豊直方に到着した筑豊電気鉄道の電車です。
撮影: 2010年9月
黒崎駅前から33分かけての到着です。
筑豊直方は、JR直方駅から300m程
離れたところに位置しています。
高架の筑豊直方駅を眺めた様子です。
撮影: 2010年9月
以前は、飯塚を経て福岡市までの延長計画が
ありましたが、それも今では幻です。
しかし、減少する筑豊中間以南の乗客減少を
食い止める為、この筑豊直方からJR直方駅までの
延長も検討されているようです。
JR筑豊本線の乗車記は
こちら
です。
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