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陸羽西線は、山形県の新庄から西に向かい、
庄内平野のJR羽越本線との接続駅、
余目に至る営業キロ43.0kmの路線です。
途中で最上川沿いに沿う、風光明媚な路線です。
1913年(大正2年)に新庄 - 古口間が開業し、
こまめに延長開業を繰り返し、
1914年(大正3年)9月に余目まで、
12月には酒田まで開業しています。
この陸羽西線は20数年前の学生の頃に
乗ったきりだったのですが、2007年夏に
久しぶりに乗る機会を得ました。
2007年7月31日、仙台から小牛田経由で
新庄に向かい、新庄城を訪れた後に
陸羽西線に乗って鶴岡に向かいました。
陸羽東線と同じ2両編成のディーゼルカーです。
陸羽西線のホームの南側には、
「山形新幹線」のホームがあります。
JRの在来線の線路の幅は1067mm、
新幹線の線路幅は1435mmなので、
お互いに行き来出来ず、「山形新幹線」の
ホームは在来線とは別々になっています。
丁度、新旧二つのタイプの列車が停まっていました。
定刻に発車してすぐ、車窓右手に
レンガ造りの機関庫が見えてきました。
1903年(明治36年)に奥羽本線が
開業して以来の建物という事です。
このレンガ造りの機関庫を過ぎると
奥羽本線と別れ、大きく左にカーブを切ります。
田圃が広がり、その向こうに
新庄の街が遠く見えていました。
しばらくは田圃が広がる長閑な田園風景が続きます。
厚い雲から所々青空がのぞいています。
線路際にオレンジ色の綺麗な花が咲いていました。
この長閑な景色が続くうちに
次第に丘陵地が近づき、川を渡りました。
山形と秋田県境の雄勝峠の
近くから流れ出している升形川です。
升形川を渡ってしばらくすると
再び、川を渡りました。
最上川です。
奥の細道の芭蕉は、ここから2km程遡った
本合海というところから最上川を
船で下ったそうです。
最上川を渡ると、すぐに古口に到着しました。
7月31日に乗った時には途中下車することなく
余目へと向かったのですが、翌日
最上川の川下りをした際に
この古口で途中下車しました。
上の写真はその時のものです。
赤いトタン屋根がいかにも
雪国の駅舎という感じです。
古口を出ると、丘陵地が迫り、
最上川に沿って走るようになります。
この先で、最上川は狭い
山間を流れるようになります。
陸羽西線の線路は、ショートカットして
トンネルに入ってしまいますが、白糸の滝や
義経所縁の仙人堂のあるこの辺りは
最上峡と呼ばれています。
”五月雨を あつめて早し 最上川”
最上川は日本三大急流の一つといわれています。
芭蕉がこの句を詠んだのもこの辺りでしょうか。
古口の次の駅、高屋です。
8月1日に最上川下りを終えて、
送迎バスを下りた時の様子です。
高台に駅があり、駅前広場から
最上川の流れを望む事が出来ます。
駅から河原に下りてみました。
梅雨も明けて、水量も少なくなっていますが、
この景色を芭蕉も昔眺めたと思うと
感慨も深いものがあります。
高屋駅に戻って、跨線橋の上から眺めた高屋駅です。
鉄道模型のレイアウト(ジオラマ)の
駅舎を眺めているような感じでした。
高屋駅に到着した酒田行きの列車です。
古口から、高屋の先の草薙温泉まで
最上川の船下りが運行されています。
車窓からもその船を見ることが出来ました。
晴れていればこの辺りからは鳥海山も望めます。
陸羽西線は、最上川の急流と、のどかな田園風景を
楽しむ事が出来る風光明媚な路線でした。
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