Rigi Railway (Alth Goldau - Rigi Kulm, Rigi Kaltbad)

乗車日:July 25, 26, 1998







Rigi登山鉄道はスイス中部の観光都市Luzernの東、
Vierwaldstaetter湖(フィーアヴァルトシュテッテ湖)
沿いの町Vitznauと、Rigi山を隔てて反対側にある
Alt GoldauからRigi山頂まで登る登山鉄道です。

マッターホルンやユングフラウ、アイガーなどという
名だたるスイスの山々に比べれば、標高僅か1798mの
リギ山は日本では殆ど無名ですが、
その昔から多くの観光客を集めた
保養地として知られているようで、
このリギ鉄道は1871年にヨーロッパ最初の
ラック式登山鉄道として開業しています。

ラック式というのは、急勾配を登る場合、
勾配がきつきなると、車輪とレールの摩擦力では、
もはや列車を重量を支えきれないので、
歯車をかみ合わせて、登る仕組みです。
アプト式というのは、ラック式鉄道の一つの方法で、
信越本線の横川 - 軽井沢間に使われていました。

Rigi鉄道に乗るには、観光都市Luzernから船に乗り、
Vittznauに出るのが一般的なようですが、
ZuerichからMilanに向かう幹線が通る、
Alt Goldauから乗りました。


Alt Goldauのリギ登山鉄道駅は、スイス国鉄の線路を
またぐような位置に配置されています。
StuttgartからのMilan行き列車が到着すると、
リギ登山鉄道の列車は既にホームで待っていました。



2両編成の電車で、座席は長椅子状です。
車内は5割ほどの乗車率だったでしょうか、
程よい混み具合でした。

牧草地を過ぎ、二つ目のKrabelから急勾配を登ります。
あっという間に標高があがり、Alt Goldauの街を
眼下に見下ろす様になりました。



列車はしばらく谷あいを走り、
やがて、高原地帯を走るようになりました。
開けはなれた窓から、爽やかな空気が入ってきました。

急斜面に点在するロッジやホテルを縫うように
急勾配をゆっくりと登ります。
Alt Goldauから30分程で、Staffel駅に到着。
Vitznau方面への乗換駅で、小さな駅舎が建っています。

ここはVitznauからの路線とAlt Goldauからの
路線が合流する地点で、ここから複線となって、
頂上のRigi Kulmを目指します。
でも、この日は一旦、Vitznauの方向に
一駅戻ったRigi Kaltbadに向かいました。


Rigi Kaltbadで一泊した翌日、
山頂のRigi Kulmに向かいました。

Rigi Kaltbadの駅のVitznau側は斜面になっていて、
山の下から急勾配を登ってくる列車が、
長い間ずーっと見えていました。

Vitznauからの電車の塗装は赤色でした。



昨日列車を乗り換えたStaffelを過ぎ、
Rigi Kulmまでの山道を登ります。

僅か1km程の距離で、線路に沿って
遊歩道もついています。
この区間は他の区間より遅れ、1873年に開通した
そうですが、この時丁度欧州歴訪の途中だった、
岩倉具視らが竣工式に招待されたということです。

列車を降りくつろいでいたら、蒸気機関車の牽く
特別列車が到着しました。




Rigi KaltbadやRigi Kulmの様子は こちら です。

このリギ鉄道は驚くべき事に、
リギ山頂への唯一の交通機関なのです。

多くの観光地、特に高原や山の山頂近くまで、
観光用道路を作り、山肌を傷めるだけでなく、
押し寄せる車の排ガスで、高山植物を痛めている
日本の現状とは、大きな差があります。
日本にもこういう鉄道が見直されたら、と思います。

リギからは再びAlt Goldauに戻り、
列車でGottardo峠を越えて、
ミラノに向かいました。
その時の様子は、 こちらです。



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