水間寺
Mizuma Temple, Japan
水間寺は、聖武天皇の銘により、
僧・行基が744年に建立したお寺です。
聖武天皇の夢に観音様が現れ、お告げを授けたそうです。
その夢で見た場所に行くように命じられた行基が、
現在の本堂の裏の滝に、小さな観音像を
見たという逸話が残っているそうです。
水間鉄道の終着駅、水間から
10分程歩くと、水間寺に着きました。
国道を歩いていくと、急に切れ込んだ
川が現れ、その先が水間寺でした。
切れ込んだ谷に架かる
橋を渡ると水間寺です。
歴史あるお寺ですが、山門がなく
どこか開放的な感じがします。
境内に入ると、三重塔が目の前に迫ってきました。
もともとは多宝塔だったそうですが、
1585年(天正13年)の秀吉の紀州攻めの戦火に遭い、
焼失すると、17世紀中頃の万冶年間に
三重塔が建てられたそうです。
今の塔は1834年(天保5年)に再建されたもので、
大阪府内では唯一の三重塔という事です。
三重塔の後ろには、堂々とした本堂が控え、
見事な伽藍の様子です。
なんの謂れかは判らないのですが、
躍動感溢れる馬の像もありました。
境内の片隅に経堂がありました。
聖武天皇や光明皇后、慈覚大師らの
妙典やお経が収められています。
そして、本堂。
水間寺は新四国第四霊場となっていて、
平日のこの日も訪れる人が何人もいました。
本堂の裏側に鳥居がありました。
その裏にはひっそりと小さな祠が佇んでいます。
この祠は、行基大僧正が熊野、蔵王、白山の
三所権現に勧請した鎮守権現宮です。
そして、その奥に聖観音出現の瀧がありました。
行基菩薩が、この場所で龍神から聖観音像を
与えられた所だそうです。
空海も、観音像が降臨された石の側面に
不動尊を刻まれたという事です。
住宅地にも近い水間寺ですが、
この周囲は厳かな雰囲気が漂っていました。
水間寺を出て、再び水間駅に戻ったのですが、
街道ではなく、裏道を歩いて戻りました。
昔ながらの家並みが続き、
古い宿場町の様な雰囲気です。
水間に来たのは、水間鉄道に
乗るのが目的だったのですが、
水間寺とこの集落の雰囲気を
味わえたのは思わぬ収穫でした。
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