ザーンセ・スカンス
Zaanse Schans, Netherlands
ザーンセ・スカンスはアムステルダム
郊外の野外博物館です。
アムステルダムの旅日記は
こちらです。
ザーンセ・スカンスへは郊外電車で行く事が出来ます。
アムステルダム中央駅から電車に乗り、20分程の
Koog-Zaandijk(コーフ・ザーンデイク)で下車します。
途中海の下をくぐり、さすが低地の国オランダです。
駅を下りると、菜種油の匂いがプーんと鼻をつきました。
駅前の簡素な住宅街を抜け、通りに出ると、
交差点の角に風車小屋が建っています。
その角を曲がり、可動式の橋を渡ると、
川の向うに風車が何基も見えてきました。
ここが、ザーンセ・スカンスの野外博物館です。
ザーンセ・スカンスには風車やオランダの
伝統的な建物が移設されていて、
それらの建物がとてもよく保存されているので、
敷地の中はとても優雅な散策路といった感じです。
メイン通りを抜けると、ザーン川の堤防に出て、
ここから風車が何基か見渡せます。
この日は生憎小雨模様の天気でしたが、
晴れ渡った日には、青空をバックに風車の姿が
きっと鮮やかなことと思います。
のどかに回る風車に釣られて、
風車小屋の中を見学して来ました。
見学したのは、一番奥の風車De Zoekerです。
風車は、植物の種から油を絞る
搾油機として使われていたそうです。
建物の中に入ると、大きな臼の様な石の台の上に、
植物の種のカスが乗っていて、
その上を風車の動きに合わせて
ローラーの様なものが種を潰していきます。
色々な装置が複雑に絡み合い見ていても飽きません。
階段を登ると風車の根元の
デッキの様な所に出ました。
このデッキに出てみて気がついたのですが、
風車小屋は藁葺きの屋根が二つに分かれていて、
羽根がついている頭の部分が
旋回するような構造になっているのです。
風向きにあわせて風車の向きを変えるのですが、
風車は大掛かりな装置なのに
巧妙な仕掛けがしてあるんですね。
ザーン川の堤防の背後には牧草地が広がっています。
まっ平らの牧草地に水路が縦横に走り、
散策路の途中には跳ね橋も架かっています。
のどかに草を食んでいる羊と風車小屋の組合せは
いかにもオランダといった風景です。
このザーンセ・スカンスにはいくつかの
伝統工芸のショップがあるのですが、
木靴工場に行ってみました。
木靴がオランダの伝統工芸品というのは、
ここに来て初めてしったのですが、
低湿で冬寒い土地で、木靴は
保温性に優れていたのだそうです。
木靴を作る実演もあったのですが、
昔は手間隙かけて作った木靴も、
今では倣い型を使い僅か数分で作るのだそうです。
ザーンセ・スカンスはアムステルダムから
半日あればゆっくりくつろげるところです。