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Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



十和田観光電鉄
Towada Kanko Railway



乗車日:Feb 15, 2004





十和田観光鉄道は、十和田市を起点に、
東北本線の三沢駅に至る14.7kmの鉄道です。

十和田観光鉄道という名前からは、
十和田湖へのアクセスも可能な様ですが、
実態は、地方都市を結ぶローカル線です。





浅虫温泉から東北本線の
普通列車で三沢に向かいました。

浅虫温泉の様子はこちらです。

真冬の東北路は雪で覆われた白い原野に
針葉樹の森が黒く浮き出ているような
景色が続いていました。

三沢着11:22
ここで、十和田観光鉄道に乗り換えです。

JR三沢駅を出て、古びた十和田
観光電鉄の駅舎に向かいます。



生憎、天気は下り坂で、
2月の東北というのに
先程までの雪が雨に変わり、
雨脚も激しくなっています。



雨に濡れながら撮影した
十和田観光電鉄の三沢駅舎。

時代を感じさせる駅舎です。
次の十和田行きは11:43です。



20分程をその駅舎で過ごし、
改札が始まるのを待ちました。


駅舎に続く一面2線のホームにステンレスの
2両編成の電車が停まっています。

僅かばかりの乗客を乗せ、定刻に発車。
発車してすぐに、古牧温泉の脇を通ります。



この古牧温泉は22万坪もの敷地に
多くの温泉旅館や、庭園や文化施設もある
一大観光施設になっています。

古牧温泉の敷地の向こうから
線路が現れ、合流してきました。

引込み線のようですが、後で地図で見ると、
東北本線との連絡線のようです。

古牧温泉を過ぎると、丘陵地を走り、
それを抜けると、雪原の広がる
景色の中を走るようになりました。



白い雪原に時折針葉樹の林が現れます。
墨絵のような白黒の世界が車窓に現れました。

やがて、進路を西に向け、
用水路の様な川に沿って走りました。
人工河川・稲生川(いなおい)です。

この辺りは、平原が広がっていますが、
火山灰が降り積もった三本木原台地と呼ばれる
不毛の原野だったようです。

この原野を開墾しようと、幕末の1855年(安政2年)に、
新渡戸稲造の祖父・新渡戸傳を中心とする65名の人々が、
奥入瀬川の清流を引き込む工事を始めました。

これが、稲生川です。



車窓からはありふれた用水路に見えるのですが、
どこかの駅に、看板が掲げてあり、
それでこの稲生川の歴史を知る事が出来ました。


やがて電車は七百駅に到着し、
対向の列車と交換しました。



何の変哲もない小駅です。
東北新幹線が新青森まで伸びた際に、
ここに新幹線の駅を造れば便利になったと思いますが
何故か離れたところに新幹線の駅が出来てしまいました。


降り続く雨脚が弱くなり、
辺りの景色も開けてきました。



所々、雪で覆われた線路を走って行きます。

周囲には牧草地もあるようで、晴れていれば
長閑な景色が広がっている事と思います。


途中、北里大学前駅に停車した時の様子です。



やがて、周囲の景色が開け、
終点の十和田に着きました。

三沢から14.7km。
30分弱の鉄道の旅でした。



この十和田駅は、市の中心部からは離れたところにあり、
駅はショッピングセンターの裏手にあって、
終着駅の旅情とは程遠い雰囲気です。

線路は、ここから先にも伸びています。
今は、車両の留置線になっていますが、
かつては300m程先に、駅があったようです。

折り返しの電車まで30分程時間があったのですが、
周囲にはあまり見るものもなさそうで、
ショッピングセンターの中で暖をとって
三沢に向かう列車に乗り込みました。



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