Home
Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない



伊予鉄道 松山市内各線
Iyo Railway Matsuyama City Lines



乗車日:May 02 & 03, 2005





伊予鉄道は郊外に延びる3路線の他に
松山市内に路面電車の走る
路線をいくつか有しています。


電車の運行としては、下の4つがあります:

1)環状線
松山市駅 - 大街道 - 上一万 - 鉄砲町 -
本町6丁目 - 古町 - 松山駅前 - 西堀端 - 松山市駅
2)JR線
松山駅前 - 南堀端 - 大街道 - 上一万 - 道後温泉
3)市駅線
松山市駅前 - 南堀端 - 大街道 - 上一万 - 道後温泉
4)本町線
本町6丁目 - 西堀端 - 大街道 - 上一万 - 道後温泉

しかし、線路の戸籍はこれとは別で、
少々複雑に別れています:

城北線
2.7km
古町 - 本町6丁目 - 平和通1丁目
城南線

3.6km

西堀端 - 大街道 - 道後温泉
平和通1丁目 - 上一万
本町線
1.5km
西堀端 - 本町6丁目
大手町線
1.4km
西堀端 - 古町
花園線
0.4km
南堀端 - 松山市駅前





市内線の路線が電車の運行と、
一致していないのは、いくつもの鉄道会社を
吸収したり、合併して成長してきた伊予鉄道の
歴史を示しているのかも知れません。

市内線で一番早く開業したのが、
道後温泉までの区間で、1895年(明治28年)。
1962年(昭和37年)本町線の開業で、
現在の路線網が完成したようです。


この市内各線、5路線・9.6kmの踏破は
まず、松山市駅からスタートしました。

5月2日の夕方、高浜線に乗り終えて、
ホテルに向かうため、まずは大街道までの乗車です。

松山市駅に着いたのが、確か18:30
西陽は既に傾き、松山市駅前の路面電車の
ターミナルには既に灯がともっていました。



しばらく待つうち、電車が入線し、
道後温泉行きとなって発車します。

発車し、右にカーブを切り、
大通りをしばらく走ると、
お堀端でT字路に突き当たりました。

ここが南堀端。
0.4kmなのであっという間に花園線を
乗り終えてしまったことになります。

電車はここからお堀端を走りました。
途中市役所の辺りで、西陽を浴びた松山城が
勝山の山頂に聳えていました。



松山一の繁華街、大街道で下車し、
松山市内各線の乗りつぶしは次の日に再スタートです。


松山市駅でもらった坊ちゃん列車の時刻表で、
古町 8:41発の列車を見つけました。

坊ちゃん列車は、伊予鉄道が2001年から
運行を開始した列車で、伊予鉄道開業当時の
蒸気機関車を模した小さなディーゼル機関車と
マッチ箱のような客車2両編成の列車です。

古町 8:41発の列車が道後温泉方面に向かう
坊ちゃん列車の始発列車で、これに乗って
城南線と大手町線の古町 - 松山駅前-
南堀端 - 大街道- 道後温泉間を乗りました。

その様子は、 坊ちゃん列車のページで紹介します。


坊ちゃん列車の乗車を果たし、
道後温泉の本館を見学し終えたので、
次は、本町線と城北線を目指しました。

この機に行っておきたい松山城への
アプローチを考えたりしながら路線図を眺め、
まずは本町線に乗り、本町6町目に向かい、
そこで城北線に乗り換え、一旦古町へ。
そして、再び古町から城北線で折り返す事にしました。

道後温泉駅でしばらく待つうち、
本町6丁目行きが入線してきました。



伊予鉄道の市内各線は運転本数が多いのですが、
この本町線だけは、20分起きとなっています。

直前に松山市駅前行きの電車が入線したので、
駅で待っていた多くの乗客はそちらに乗り込み、
本町6丁目行きはガラガラの状態で発車しました。

先行の松山市駅前行きの電車に
乗客が集中しているのか、
途中、大街道を通るのですが、
乗客は増えないまま、西堀端に着きました。

西堀端から西に向かうとJR松山駅方面ですが、
本町線の電車はここを直進します。

本数が少ない為か、複線だった線路も
本町線に入ると単線になりました。



広い大通り(国道196号)に単線の軌道が
敷設されている様子は違和感があります。

古町の駅は300m程しか離れていません。
昭和の中頃までは、この本町線の線路は
途中で西に向かい古町に繋がっていたようです。

真っ直ぐに伸びる国道に沿って7〜8分走ると、
本町6丁目の停留所、終点です。



本町線の線路がぷつりと途絶え、
その先に大通りを横断する踏切があります。

この線路が城北線です。

一旦古町まで行き、その後来た道を戻って、
上一万まで行く予定です。

電車が10分ほど遅れてやってきました。
城北線の電車は、すべて環状運転をしているので
繁華街の大街道周辺での渋滞の遅れの影響が
出ているのでしょうか。



道後温泉からの本町線の電車は
ずっと併用軌道を走っていましたが、
この城北線は専用軌道です。

この城北線の前身は、1895年(明治28年)に、
一番町 - 道後温泉 - 三津口間を
開業した道後鉄道です。

当時は蒸気機関車が走る鉄道線として開業しており、
城北線が専用軌道なのはその名残かと思われます。
ちなみに、三津口は今の古町駅の近くです。

単線の専用軌道の路線が
住宅の間を通り抜けています。
広々とした大通りを走る本町線とは
まったく違った雰囲気です。



電車の留置線が見えてくると古町です。
路面電車の線路はこの先も
松山駅前方面に続いていますが、
この日の朝に「坊ちゃん列車」に乗ったので、
この駅で引き返します。

前日乗った高浜線もこの駅に乗り入れています。



写真は、古町駅の留置線に停留中の
高浜線・横河原線の電車です。


古町から来た道を戻り、
本町6丁目方面に向かいます。

電車のダイヤが乱れていたせいか、
本町6丁目の次の木屋町で
対向の電車を長い間待ちました。

運転席のすぐ後ろに立っていたら、
無線で冷房を入れるように指示が入ったようです。
この日は5月の初めでしたが、
既に汗ばむような感じです。

しばらくして、のっそりと対向の電車がやってきました。


この木屋町からは方向を南に向け、
松山城の勝山を正面に見て走ります。



開業当時は、木屋町から東に真っ直ぐ
進み道後温泉に向かっていたようです。

線路が付け替えられたのは
お城の北側に練兵場が設けられ、
それを迂回する為だったようです。

今はその練兵場は大学となっています。
その大学の南の縁を一直線で走り抜けました。

やがて直線が尽き、急カーブを曲がった
平和通一丁目で、再び対向の電車を待つために
長い間停車していました。

この平和通1丁目は城北線の終点です。
線路はそのまま上一万へと続いていますが、
戸籍上は平和通1丁目 - 上一万間は
城南線の枝線区間となっています。



その昔は、ここから直進して、道後温泉
方面にレールが繋がっていたのですが、
城北線が環状線の運行に組み込まれ、
新しく上一万方面に線路が
付け替えられた為でしょうか。

これで、朝一番に「坊ちゃん列車」で乗車した
城南線・大手町線を合わせ、伊予鉄道の
松山市内の各線に完乗しました。



伊予鉄道のTopに戻る



私鉄編に戻る


Home
Shane旅日記
鉄道旅行へのいざない