SL train (Frankfurt HBF - Alsfeld)

乗車日:December 11, 1999







ドイツではクリスマスが近づくと、
バイナハッツ・マルクト
(クリスマス・マーケット)が
各町ごとに開かれます。

町の中心の広場に、色々な屋台が出て、
オーナメントを買ったり、出来るのです。
もちろんドイツの事なので、焼きたての
ソーセージを食べたり、グリューワインという
熱燗のワインも飲む事が出来て、
ドイツの一つの風物詩の様になっています。

そして毎年、Frankfurtから近郊の町に
蒸気機関車の牽く臨時列車が運行され
バイナハッツ・マルクトに行く事が出来るのです。

今年(1999年)はAlsfeldという街まで、
蒸気機関車が運行されました。
Alsfeldはフランクフルトの北東100km程の
ところにあるメルヘン街道上の小さな町で、
「赤頭巾ちゃん」の童話で知られています。


週末早起きしてフランクフルト中央駅に集合。
そして「01型」蒸気機関車が牽引する
8両編成の列車に乗り込みました。
「01型」はドイツ国鉄が誇る急行用蒸機で、
1980年代まで現役で活躍していた様です。

列車はメルヘン街道の起点Hanauを目指し、
その後フランクフルト郊外を走ります。



Frankfurtの中心から20km程しか
離れていないのですが、
周囲の風景は田園風景そのもので、
野生の鹿が蒸機の音に驚いて逃げて行きました。

なだらかに起伏する畑に、
蒸気機関車からの煙がたなびいています。



途中で車を止めて、走り行く列車に手を振る人や、
01型蒸機の雄姿を写真に収めようとする
鉄道ファンの姿も見られました。

ドイツでも蒸機は根強い人気を保っているようです。
ドイツでは日本以上に蒸機の保存活動が盛んで、
今日の牽引機 "01-118" はフランクフルトの保存会が
所有している機関車だそうです。
この保存会はボランティアで運営されているそうです。
"01-118"はボランティアの人たちの手で、
ピカピカに磨かれて今日の晴れ舞台を迎えています。


フランクフルトの郊外を半時計周りに半周した形で
Friedbergに出て、ここからGiessen再び幹線を走り、
Giessenから進路を東に変えてAlsfeldを目指しました。

途中のGiessenからはナント、サンタクロースが
列車に乗り込んだのです。



ドイツのサンタは、鞭とプレゼントを持っていて、
子供達に今年良かった事、良くなかった事を聞いて、
お説教をしてからプレゼントを渡すのです。
子供達は緊張してサンタの話を聞いていました。


一方列車は途中2度ほど長時間停車して、
乗客への写真撮影サービスをしてくれました。
単に駅に長時間停車するのではなく、
一旦バックしたかと思うと駅に再度侵入し、
走行中の写真も撮らせるサービスぶりでした。



最初の時は、そんなサービスがあるとは知らず、
蒸機の写真を撮って列車に戻った直後に、
突然バックし始めてとても慌ててしまいました。

そして13:15、定刻から10分近く遅れ、
100kmあまりの距離を4時間半程かけて
Alsfeldに着いたのでした。

Alsfeldでのバイナハッツ・マルクトの様子は、 こちらです。



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