室蘭・地球岬
Cape Chikyu Misaki in Muroran, Japan








室蘭は北海道南部にあり、太平洋と内浦湾(噴火湾)の境に
突き出した絵鞆半島とその付け根の砂州に発達した街です。
古くは石炭の積出し港として栄え、その後製鉄の街になっています。

かつて人口は約18万人を数えましたが、製鉄業の合理化
等の影響で現在は、その約半分の9万人になっています。





室蘭の地名はアイヌ語のモ・ルエラニから付いています。
小さな坂道の下りたところという意味だそうです。

絵鞆半島の南側は海に面した断崖で、
地球岬などの名所があります。

2009年12月に、札幌に出張の機会が在った際、
時間をみつけてこの海岸の景色を眺めて来ました。





地球岬



札幌から特急「スーパー北斗」と普通列車を
乗り継ぎ室蘭駅に到着しました。

札幌からの所要時間は約1時間45分です。

室蘭までの室蘭本線の
乗車記はこちらです。



室蘭駅に着き、タクシーで地球岬に向かいました。
母恋駅までいったん戻り、そこから
絵鞆半島の丘陵地に差し掛かります。

駐車場から少し歩くと、太平洋と噴火湾の
雄大な光景が広がっていました。



この付近の海では、クジラやイルカが
回遊していて、運がいいとその姿が見えるそうです。

遠く、噴火湾の向こうには駒ケ岳も見えていました。



地球岬から駒ケ岳までは約30km程離れています。
雄大な太平洋や噴火湾に囲まれ、地球の大きさや、
地球が丸い事も実感出来ました。


足元は断崖絶壁の険しい地形。
白い燈台が青い海に映えていました。



この灯台は1920年(大正9年)に点灯されています。
思っていたよりも古い時代から、北海道を結ぶ
航路の安全確保に役立っていたようです。


地球岬は「親である断崖」という意味のアイヌ語が語源で、
この言葉がチケウエ⇒チキウと転訛して地球となったようです。

灯台を見下ろす広場には展望台も設けられていました。



その展望台に架かる幸福の鐘です。



展望台から眺める絵鞆半島の山並みです。



噴火湾に落ち込む険しい断崖も
眺める事が出来ました。



雄大な景色が多い北海道ですが、
この地球岬の眺めもとても雄大でした。


昭和60年の「北海道の自然100選」や
昭和61年の「あなたが選ぶ北海道」で
地球岬は1位に選ばれているそうです。





トッカリッショ



タクシーの運転手さんの勧めで、
次に向かったのはトッカリッショです。



トッカリッショはアザラシの岩
というアイヌ語が起源です。

この海岸付近には冬になるとアザラシが
沢山寄り集まっていたそうです。

タクシーを降りると、太平洋沿いに
断崖が続いていました。



ほぼ垂直な白い崖が続く様子は
これまた迫力満点でした。

右側の景色です。



熊笹でしょうか、断崖の上の丘を短い長けの
植物が覆い屏風のような岩が続いています。

そしてトッカリッショの浜辺です。



西に傾いた太陽の陽が断崖に遮られ
浜辺が日影になっていました。
周囲を険しい断崖に囲まれているのですが、
とても静かな浜辺でした。





金屏風



トッカリッショを訪れた後、室蘭駅に
戻る途中で金屏風に立ち寄りました。



金屏風は、赤褐色の断崖に太陽の光が当たった際に、
黄金の屏風のように見える事からその名が付いたそうです。
丁度、陽も傾きはじめ、黄金の屏風を見る事が出来ました。

西側の断崖は既に陽が陰っていました。



タクシーを使っての慌ただしい室蘭巡りでしたが
雄大な海岸線の景色を眺める事が出来て良かったです。



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