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宮島
Miyajima, Hiroshima
言わずと知れた日本三景の一つ宮島。
平家一門の崇拝を受けた厳島神社があるこの宮島は
世界文化遺産にも登録されているそうです。
2004年秋、広島電鉄に乗りに行った時に訪れてきました。
JRの郊外電車を宮島口駅で下り、
フェリーで宮島に向かいます。
この日はよく晴れ、本州と宮島の間の
大野瀬戸の景色がとても眩しく、
波間に日の光が輝いていました。
牡蠣でしょうか、所々に養殖筏が浮かんでいました。
宮島に近づくと、弥山の麓、
海に面して厳島神社が見えてきました。
逆光で神社の建物は見難いかったのですが、
海中の朱塗りの鳥居が目印になっています。
宮島は古くから神の宿る島と崇められていたようで、
593年には厳島神社の最初の社殿が建てられていたようです。
船着場から海岸線沿いに歩いて厳島神社に向かいました。
有の浦の浜辺を過ぎると、海の中に建てられた
朱塗りの大鳥居がすぐ近くに見えてきました。
宮島というとこの海の中の大鳥居が
思い浮かぶほど象徴的な鳥居です。
青い空、青い海に大鳥居の朱色が映えていました。
その左には、厳島神社の本殿の建物が佇んでいます。
弥山の山懐に抱かれ、これも海の中に建てられています。
海に面したこれらの社殿は、平清盛が造営を行い
平安時代末期1168年頃に建立されたということです。
ここ数年、毎年のように台風の被害にあっており、
訪れた時も台風で回廊や能舞台などが
仮設状態の痛々しい状況でした。
秋の行楽シーズンの週末ということもあり、
客神社本殿を過ぎると左手に
五重の塔が見えてきました。
五重の塔と、朱塗りの社殿の
組み合わせが趣があります。
下の写真は、回廊から眺めた大鳥居です。
回廊にも、この厳島神社では数年前も台風で
社殿の一部が倒壊する大きな被害を受けており、
その時の復旧の様子が回廊に紹介されています。
その復旧が出来て間もないうちに、
今年再び台風の被害を受けたわけで、
自然の脅威を感じずにはいられませんでした。
厳島神社の見学を終え、坂道を歩いて、
大聖院に向かいました。
大聖院は、806年空海が開基したと伝えられる古刹で、
弥山の山頂に至るまでの広大な寺院です。
一番麓の仁王門を上がったところで
引き返してしまったのですが、
紅葉が日差しを浴びて、
綺麗に輝いていました。
大聖院を辞して、次に向かったのが千畳閣と
先ほど厳島神社から眺めた五重塔です。
高台にある千畳閣と五重塔に向かう
階段から見上げた五重塔です。
塔の内側に塗られた朱が、地面の
照り返しを受けて輝いていました。
千畳閣は、太閤秀吉の発願で建立した大きな伽藍です。
実際には857畳文の畳が敷ける面積が広がっています。
この日は天気もよく、開け放された千畳閣の中にも
爽やかな風が吹き込み、厳島神社や大野瀬戸、
宮島の街並みが気持ちよく見渡せました。