白川郷・荻町地区
Shirakawa-go, Japan






白川郷は茅葺の合掌造りの建物が残る集落です。
庄川のほとり、遠く白山を望む狭い谷あいに、
120棟近くもの合掌造りの建物が残されています。

名古屋からのバスはゴールデンウィーク中で、
高速道路の渋滞に巻き込まれ、
6時間かかり白川郷に到着しました。

国道256線から分かれると、
時代が数百年も逆戻りした様な、
景色になりました。




荻町のバス停でバスを降り、
宿に荷物を置いた後、
集落のはずれの高台に向かいました。
荻町城址の展望台です。

ここからは合掌造りの
集落が一望出来ます。



初めてこの景色に出会った時、
思わず感嘆の声をあげてしまいました。
数百年来の変わらぬ集落が
目の前に広がっていました。

遠くには残雪を抱いた白山連峰が聳え、
色とりどりの花が咲いています。


この集落は1995年に世界遺産に指定されています。
世界遺産に認定されたのは、
合掌造りの集落の美しさだけでなく、
周囲の農村風景とのマッチング、
そして、この合掌造りの集落を
維持・保存している生活様式とが
世界遺産に認定された理由だそうです。

実際この合掌造りの建物を維持するのは
本当に大変なのだそうです。
茅葺の屋根は30年から50年に一度
葺き替えが必要なのだそうですが、
その費用が大きな家では片屋根で
千五百万円近くもかかるのだそうです。

金額だけでなく、葺き替えには
50人を超える人出も必要とのことで、
地域での協力がなければ、
この合掌造りの集落を維持する事が
出来ないそうです。


荻城址の展望台で集落全体を眺めた後、
坂道を下っていよいよ集落を散策しました。

まずは和田家に向かいました。



桃や桜の花に囲まれ、遠くに雪を抱いた
和田家の合掌造りは、まるで絵の様です。

和田家は初代から三代に渡って村長を務めた、
由緒ある名家で叙勲も受けているようです。
この和田家の合掌造りは荻町地区で最も大きく、
国の重要文化財に指定されているそうです。


白川郷の合掌造りの建物の殆んどは、
今も人々が住み、現役で使われているのですが、
この和田家の建物は内部が公開されています。

玄関を入ったところに囲炉裏があり、
天井が煤で黒くなっています。
茅葺の屋根は囲炉裏の煙でいぶされると、
寿命が延びるのだそうです。

狭く細い階段を2階へ登ると、
屋根を支える木組みが剥き出しになっていて、
これも煤で真っ黒になっていました。

切妻にある障子戸から光が差し込んで、
合掌つくりの内部を淡く浮き上がらせています。


和田家を見学した後、
集落の中をのんびり散歩しました。

道の脇の用水は透きとおっていて、
ますや山女が泳いでいます。
ウグイスのさえずりも聞こえ、
何十年も昔に戻った様な感じがしました。

子供の日も近く、合掌造りの屋根の間に、
鯉のぼりが泳いでいました。




しばらく歩くと、深い緑の山を背景に、
いくつもの合掌造りの建物を
見渡せるところに出ました。

下の写真の中央に見える建物が、
明善寺の本堂です。



お寺というと、黒い瓦の本堂を
イメージしてしまうのですが、
この荻町ではお寺の本堂も茅葺なんですね。
ただ、よく見ると明善寺の本堂は
切妻ではなく。同じ茅葺の屋根なのですが、
合掌造りにはなっていません。

しかし、本堂と並んで建つ庫裏は合掌造り。
これも大きな建物です。



本堂の前には、鐘搗き堂と一位の大木が立っています。
この鐘搗き堂は、よくNHKの行く年来る年で、
除夜の鐘を打つところをよく放映されるそうです。



明善寺も遅咲きの桜や若葉の楓に囲まれ、
とっても鮮やかな感じです。



合掌造りの集落の散策は、とっても
のどかで素晴らしいものでした。


集落のすぐ脇には庄川が流れています。
吊り橋を渡り、河原に下りると、
澄みきった川の水の冷たさに驚かされます。

遠く、白山連峰の山々からの雪解け水が
流れているでしょうか。



河原で遊ぶうち、夕暮れが近づいて来ました。


そして夜、宿のご主人の車で、
再び合掌造りの集落を訪れました。

あいにく星明りは見えなかったのですが、
合掌造りの切り妻の障子戸から、
ぼんやり灯りが漏れていました。

裸電球の光があちこちから漏れていて、
まるで幻灯の様な感じでした。

白川郷は忘れ去られてしまった、
昔懐かしい日本が残る所でした。


今回、白川郷に来て感銘を受けたのは、
合掌造りの建物の美しさだけでなく、
この集落を誇りに思い、多大な努力を
しながら集落を保存している人たちが
この白川村には、沢山いる事を知ったことです。

そして、白川郷は春だけでなく、
秋、火災に弱い白川郷の建物を守る
消化栓の一斉放水の時や、
深い雪に埋もれライトアップされた
合掌造りの建物も素晴らしいそうです。

またいつかこの白川郷に是非来てみたいです。


Hotel Information

城山館

〒501-5627
岐阜県大野郡白川村荻町
TEL: 05769-6-1007
FAX: 05769-6-1755


荻町のバス停前にある旅館です。
集落の北の端に位置していますが、
和田家住宅や荻城展望台に便利です。

この旅館のご主人は、とても親切で、
荻城跡の展望台や夜、障子戸の明かりの灯る
合掌造りの集落を見せに、
車を走らせて頂きました。

合掌造りの保存にとても熱心な様で、
集落の説明をしている時の言葉の端はしに
その熱意が感じられました。

夕食の時には、白川郷の四季の様子を
写したビデオも見せて頂きました。


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