スターリングからピットロッホリーへ
Stirling - Pitlochry Drive, Scotland






スターリング城を見学した後、その夜の
宿泊地Pitlochryまでドライブしました。
スターリング(Stirling)の街の様子は こちらです。

ピットロッホリー(Pitlochry)はStirlingのほぼ真北、
直線距離で 70Km 程のところにあります。

真っ直ぐPitlochryに向かうとすると
Stirlingから、スコットランド中央部を
南北に貫く主要道A-9を北上すれば
1時間半程もあれば着いてしまいそうです。

でもStirlingの近郊にはトロサックス地方という
湖と森の綺麗な地域が広がり、その北側には
パースシャーというやはり湖の点在する
美しい景色が広がっているようです。

さすがに鉄道旅行好きの僕も、
今回ばかりは、この美しい景色を
ドライブすることにしたんです。

Stirlingを出たのが午後2時半頃。
3時間程かけてPitlochryに向かう予定です。


StirlingからA-84にのり西へ向かいました。
しばらくは広々とした平原に広がる森林地帯を走ります。
この日は快晴。気温は25℃程度で、
爽やかな風が頬を打つような絶好のドライブ日よりでした。

しばらく走り、平原が尽き山が見えて来ると、
トロサックス(The Trossachs)地方の中心
Callanderの街です。

街の手前にはサファリ・パークなどもあります。



これは街を過ぎたところにあった
御土産物屋さんからの眺め。
なだからな山へと牧草地が続き、
羊がのんびりと草を食んでいる
実に美しい田園風景でした。


トロサックス地方の観光の中心、
Queen Elizabeth Forest Parkは
このCallendarからA-821で
西に向かうのですが、
Pitlochryへは大回りなので、
諦めて、A-84をそのまま走ります。

Callandarを過ぎるとA-84は北へ向きを変え、
山の間を縫って走る様になりました。

やがて木々の間から、夏の日差しを浴び、
きらきらと輝く湖面が見えてきました。
Loch Lubnaigです。

A-84沿いの谷間に細長くのびている湖で、
道路沿いに所々、駐車場が設けてあり、
湖のほとりまで、アクセスすることが出来ます。

でも駐車場は既に多くの車で満杯で、
キャンプをしている人も沢山いるようです。
やっと車が停められる駐車場を見つけて、
湖のほとりに行って見ました。



きらきらと輝く湖面はとても眩しく、
湖面に立つと日の光が肌をさすのが
感じられそうな程なのですが、
湖の水はとても冷たく、
またとても透き通っています。

浅瀬の所には、泳ぎでいる魚の姿が
手にとるように見えています。
これ程、澄んだ静かな湖畔は初めてでした。


Loch Lubnaigを後に再びA-84に沿って走ります。
Lubnaig湖と分かれ、Loch Earnをかすめ、
Lochearnheadの小さな集落を出ると、
A-85となります。
周囲の山が険しくなりました。

人家の殆んど見当たらない谷が続いています。
自然に溢れた雄大な景色が広がっています。

谷の向こうの斜面に石積みのアーチが
連続する建築物が見えてきました。



急な斜面にへばりつくように橋が架けられ、
その橋が緩やかな勾配で優雅にカーブしています。
これは、以前鉄道の通っていた跡に違いありません。
スターリングを出てスコットランド北西部に向かう
路線だったのでしょうか。

廃線となってしまった今では
望むべくもありませんが、
この路線の車窓からは素晴らしい
風景が楽しめたことと思います。


峠を越えたところでA-85と分かれ、
Killinの街を目指します。
KillinはLoch Trayの端に位置する街で
奇麗なホテルが並んでいます。

Loch Trayに流れ込む川を渡り、
勾配を登って行きます。

やがて右手に湖が現れてきました。
Loch Trayの眺めです。



ゆるやかな丘陵地帯に広がる青い湖。
人家もまばらで放牧の羊の姿が見えるだけです。
抜けるような青空で思わず車を停めて
この景色に見とれていました。


Loch Trayと分かれると、Aberfeldy。
7月なのに菜の花畑が広がっていました。
このAberfeldyの町からPitlochryまでは
A-827で真っ直ぐ行けるのですが、
もう少し大回りすることにして、
Loch Tummelを目指しました。

Stirlingを出て既に2時間以上過ぎ、
到着予定の夕方5時になろうとしていたのですが、
Loch Tummelの景色もきっと素晴らしいと思うと、
このままPitlochryに向かうのが惜しいです。

AberfeldyからB-846を走り先ほど見た菜の花畑を
再び通りMenzies Castleをかすめて北に向かいます。

道は狭く再び峠道となりました。
峠の景色は木もあまり生えていなくて、
どことなく最果てを感じさせる景色でした。


山道を下ると、Loch Tummelの湖です。
先ほどのLoch Trayと同じように細長い湖が、
なだらかな丘陵地の間に横たわっています。



深く碧い湖。静寂があたりを包んでいます。
息を呑むほどの素晴らしい眺めでした。

この景色はどことなくノルウェーで
眺めた景色に似ています。
この地形も何万年も前に
氷河で出来たのでしょうか?



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