ロンドン
London, England





イギリスの首都ロンドン。

世界で初めて産業革命を起こし、
その圧倒的な産業力で世界を制した
大英帝国の首都だったロンドン。

ロンドンにはバッキンガム宮殿や国会議事堂等々
当時の荘厳な建物が街の中心に散在しています。
そして、バッキンガム宮殿の衛兵交代の儀式等、
100年程前の過去の伝統を今に残しています。



そんなイギリスの伝統と過去の栄光を求め、
多くの観光客がロンドンの街に溢れています。


イギリスには何度も行った事があったのですが、
不思議な事にロンドンの中心街に足を踏み入れる機会に
恵まれなかったのですが、今年(2000年)4月、
やっと出張でロンドンを訪れることが出来、
その合間に急ぎ足でロンドンの街を見てきました。


宿泊したホテルが閑静な住宅街で知られる
Mayfairにあり、Green Parkがすぐ目の前です。

交通量の多いPiccadillyを渡った
Green Parkには緑の芝生が広がり、
多くの人たちが暖かな陽の光を浴び、
のどかなひと時を過していました。



霧のロンドンには珍しい、晴れ渡った日で、
公園の人達は春の訪れを喜んでいるようです。

街の真中に広々とした公園が広がっていて、
日本の大都市では考えられないことですが、
このGreen Parkを始めとするロンドンの公園は、
当時ロンドンの郊外にあった王族の
狩猟場だったところだそうです。


ロンドンの発祥の地は、このGreen Parkから
2km程東に行ったところにある、
シティー地区で、その後ロンドンの発展と共に、
郊外の狩猟場が街並みに取り囲まれ、
その後公園として開放されたようです。


このGreen Parkを抜けるとバッキンガム宮殿です。



宮殿前にはヴィクトリア女王の記念碑もあります。



バッキンガム宮殿は均整のとれた建物ですが、
それ程大きくもなく、また豪華でもなく、
期待していたよりは質素な感じがしました。

只、宮殿の前で直立不動で警備にあたる
近衛兵にはさすがに伝統を感じます。

あの赤い制服と黒い大きな帽子は
全く機能的ではありません。
瞬きもしないような近衛兵を見ていると、
彼らは過去の伝統を引き継ぎ王室の威厳を保つ、
象徴の様にも思えてきました。


バッキンガム宮殿からSt. James's Parkを抜け、
ビック・ベンと国会議事堂を目指しました。



イギリスは産業革命だけでなく、
議会制政治の幕開けともなった国で、
このビッグ・ベンはその象徴です。
国会議事堂を挟んで北にビッグ・ベン、
南にヴィクトリア・タワーが聳えるその姿は、
威風堂々としていて、また均整が取れていて、
素人目にもとても見事な建物だと思います。



国会議事堂前には王族の結婚式等が行われる
ウェストミンスター教会も建っています。



このあたりはロンドン一の観光メッカで、
日曜日の午後多くの観光客が
このあたりを歩いていました。


伝統を重んじるロンドンの象徴と言うと、
有名なロンドン・タクシーも思い浮かびます。

黒塗りオースティンのタクシーは
20世紀に入ってからのものですが、
幌馬車時代からのデザインを
そのまま引き継いだその黒い車体は
伝統を重んじるロンドン紳士の気質を
よく表しているのではないかと思えてきます。



これは国会議事堂から北に向い、
ブレアー首相が住むDowing St.の脇を通り、
Hourse Guardsの建物を抜けて、
St. James's Parkに戻ったところの風景です。

ツタで覆われた石造りの建物やガス灯の
景色のなかを走る黒塗りタクシーを見ていると、
100年近く時が戻ってしまったかのような
錯覚を覚えてしまいました。


また、かつては七つの海を制し、
日の沈まぬ国といわれた大英帝国の威光を知るには、
大英博物館に行くのもいいかも知れません。

地下鉄のTottenham Coart Roadからほど近い、
大通りから少し入ったところに大英博物館は建っています。



ギリシャ神殿を真似たような造りの大英博物館には、
エジプトやギリシャ文明の遺跡が数多く展示されています。

それはかつてイギリスが世界を制していた頃、
いかに多くの遺跡が破壊され、
夥しい数の文化遺産が
盗み出されたかを
物語っているかの様です。

古代エジプトのミイラや大きな城壁、
ギリシャ・パルティノン神殿に飾られていた
彫刻等が展示されているのを見ると、
人間の醜い性を見るようで、胸が痛みます。

そんな大英博物館のなかで、
一つの展示物に目が止まりました。



ロゼッタ・ストーンという石です。
石の表面に、古代エジプトの象形文字
民衆文字そしてギリシャ文字の3つの異なる
文字で碑文が刻まれているのです。

長い間判別不可能だったエジプトの象形文字が、
この碑文を手がかりに解読されたそうです。

この碑文が偶然発見されなければ、
そしてヨーロッパに運ばれなければ、
古代エジプトの象形文字は、
永遠に解読されなかったかも知れません。。。


この様に、歴史と伝統溢れるロンドンすが、
国会議事堂のあるWestminsterから歩いていける
ピカデリー・サーカスに集まる若者は活気に溢れ、
歴史と伝統を感じさせるものは何もありません。



鉄腕アトムのように髪の毛の先を尖らせたり、
ラフな格好で街なかを歩いている彼らの姿は、
伝統とか格式を重んじる社会とは全く無縁です。
そう言えばパンク・ロックもロンドンが
流行の発端だったそうですね。

そして近くのカフェ・バーでも若者達が集まり、
ビールや軽食でロンドンの夜を楽しんでいます。

また、このピカデリー・サーカスから近い中華街は、
雑然とした、でもエネルギッシュな感じがして、
まるで香港の街にいるかの様な錯覚を覚えました。


駆け足のロンドン観光でしたが、
ロンドンは伝統と雑然としたエネルギーが
渾然一体として交じり合っている、
摩訶不思議な魅力ある街でした。



Hotel Information

Green Park Hotel
Half Moon Street
London, W1Y 8BP, United Kingdom
Tel: (+44) 171 629 7522
Fax: (+44) 171 491 8971

ロンドン一の繁華街ピカデリー・サーカスから
ピカデリーを西に向かった、
Mayfairと呼ばれる地域にあります。

バッキンガム宮殿の北に広がる
Green Park Hotelからほど近い、
落ち着いたいい感じのホテルです。

ホテルのあるあたりは、
静かな高級住宅地といった感じで、
地理的にも便利で、なかなかいいホテルです。

でも値段の方も高級です。
個人の旅行なら、決して手が出ません。。


Novotel Waterloo
113 Lambeth Road,
London, SE1 7LS, United Kingdom
Tel: (+44) 207 793 1010
Fax: (+44) 207 793 0202

ロンドンの観光名所、国会議事堂の
テムズ川を挟んだ反対側にあるホテルです。

ホテルから5分もしないで、テムズ川越しに、
国会議事堂の姿を眺めることが出来て、
なかなかいいロケーションです。

Novotelはフランス系のチェーン・ホテルで、
Novotelの良い所は子供2人の4名なら、
一部屋で泊まれるファミリー・ルームを
必ず備えていることです。
家族連れにはお薦めのホテルです。



Restaurant Information

Ristorante La Barca
80-81 Lower Marsh,
London SE1 7AB, UK
Tel: (+44) 20-7-928 2226
Fax: (+44) 20-7-928 6100

Waterloo Stationの東の角にある
イタリア・レストランです。
駅に近い割には雰囲気もよく、
なかなか感じのいいレストランでした。

店の中にサイン入りのブロマイドが沢山飾ってあって、
有名人も沢山訪れている様に思います。


Henry's
80 Piccadilly, London

地下鉄Green Park駅の近く、
Piccadilly沿いに面したCafe Barです。

ポップ・ミュージックが響き渡る店の中で、
若い人たちが食事したり、お酒を飲んだりして、
とても賑っている店です。
気軽に食事したり、軽く飲んだりするには
いい感じの店でした。


Golden Dragon
Gerrard, London

Piccadilly Circus近くの
China Townにあるレストランです。

このあたりは中華料理店が軒を並べていて、
このあたりを歩いていると、
まるで香港にいるかの様な気がします。
Golden Dragonはこの中では、
大きな店構えのレストランでした。



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