ヴィース教会
Wieskirche, Germany
リンダーホーフ城を後にして、
オーバーアマガウを通り抜け、
ヴィース教会(Wieskirche)に向かいました。
ヴィース教会は、バイエルン州の南部の
草原にポツンと建つ教会です。
この教会の歴史は、1730年に遡ります。
今ヴィース教会が建つ地の近くの町、
シュタインガーデンのプレモントレ修道院で、
「鞭打たれる救いの主の像」が
作られたことに始まります。
この主の像はあまりに悲惨な姿の為、
修道院の屋根裏部屋に移され、
その後忘れられてしまったそうです。
1738年、この像を農家の夫人がもらい受け、
祈りを奉げていたところ、6月14日に、
この像が涙を流したそうです。
この話は「ヴィースの涙の奇跡」として広まり、
多くの巡礼者が訪れるようになったそうです。
そして1746年に教会の建設が始まり、
1757年に完成したのが、このヴィース教会です。
シュタインガーデンに向かう道の途中に
Wiekirche左という標識を見つけ、
のどかな景色のなかを車を走らせました。
やがて、集落の外れに大きな駐車場が現れると
そこがヴィース教会でした。
ヴィース教会は、草原の上に
ポツンと言った感じで佇んでいました。
天気が次第に下り坂になり、
小雨が降りだして来ています。
ヴィース教会への途中の道は
殆ど行きかう車もなかったのですが、
ここには多くの人が教会へ詰め掛けています。
多くの人と一緒に、教会の中に入りました。
教会の内部は、ロココ調というそうですが、
煌びやかな装飾でおおわれていました。
煌びやかさだけでなく、凛とした
威厳を感じるヴィース教会の内部です。
この写真は中央祭壇を写したのですが、
この祭壇の下のところに、ヴィース教会の発祥の
謂れとなった鞭打たれる主の像があったのですが、
この時は気が付きませんでした。
ヴィース教会を出て、裏庭の方にまわってみました。
ヴィース教会が小雨に打たれていました。
内部の煌びやかな装飾とは異なり、
質素な外観の教会です。
1983年には世界遺産にも指定されています。
教会のすぐ近くには牧場があり、
馬が数頭、のんびりと草を食んでいました。
のどかな田園地帯に建つ
奇跡の教会、ヴィース教会。
多くの観光客で溢れる教会の内部は
あたりの田園地帯とは全く別世界の空間でした。