リンダーホーフ城
Schloss Linderhof, Germany






ガルミッシュ・パルテンキルヒェンからアルペン街道に沿って
車を走らせ、リンダーホーフ城を目指しました。

リンダーホーフ城は、ルードヴィッヒ2世によって
1874年に作られたお城です。

ルードヴィッヒ2世は、ノイシュバンシュタイン城や
ヘレンキームゼー城も築城に取り掛かったそうですが、
生前に完成したのは、このリンダーホーフー城だけだったそうです。

築城による浪費で、バイエルン王国の財政に破綻をきたし、
最期はミュンヘン南部のシュタルンベルグ湖で遺体となって
発見されたルードヴィッヒ2世。

ワーグナーに心酔していたルードヴィッヒ2世が
具現化しようとしていた世界を垣間見ようと
このリンダーホーフ城に行って来ました。


ガルミッシュ・パルテンキルヒェンからエッタール修道院を過ぎ、
のどかな森林の中を走り、リンダホーフ城に着きました。

宮殿には多くの観光客が訪れ、
入場の列を作っていました。
まずはその列に並び、入場を待ちました。
リンダーホーフ城はガイドツアーで
内部を見る事が出来ます。



宮殿の入口から宮殿前の噴水の様子です。

宮殿の内部は、きらびやかな装飾で驚くばかりでした。
フラッシュは禁止されていたものの、幸いに
写真撮影は許可されていたので、
内部の様子を何枚かカメラに収めてきました。



天井には鮮やか装飾画が飾られ、
壁は黄金の装飾と鏡で、一面覆われています。



こういった様式をロココ調というそうですが、
絢爛豪華な様はこの世のものとは思えません。
パリ郊外のヴェルサイユ宮殿をも
上回る豪華さだったと思います。

ルードヴィッヒ2世が贅のかぎりを尽くし
僅か一代で一国の財政を破綻させたと言うのも、
これらの装飾を見ていると、納得してしまいます。

宮殿の裏側には、大理石の階段を流れる
人工の滝が作られています。



生憎滝の水は流れていなかったのですが、
上の階段状の所を流れ落ちた水が
下の装飾の台のところに、
流れ込むようになっているようです。


宮殿の内部を見た後、改めて
リンダーホーフ城の外観を眺めました。



僕が行ったのは、2002年の5月でしたが
生憎、修復工事の最中で、残念ながら
宮殿の一部が覆い隠されていました。

それでも、後ろの山の緑に映える白い宮殿、
そして前庭の噴水のある池に映った宮殿の姿に
時間を忘れて佇んでいました。


リンダーホーフ城は、山深い森の中に佇んでいます。



森の向こうに雪を被った山が見えました。
ルードヴィッヒ2世も、この景色を見ていたことでしょうね。

宮殿を見た後は、近くにあるという人工の
「ヴィーナスの洞窟 Venusgrotte」に行ってきました。
ここも宮殿と同じくガイドツアーで内部を見る事が出来ました。

しばらく狭い洞窟を入っていくと、
しばらくして内部が急に広がりました。

妖しい照明で照らされた地底湖に黄金の船が浮かび、
洞窟の壁も浮かび上がるように光っています。



ワーグナーの歌劇の場面を再現したということですが、
洞窟の内部には、ルードヴィッヒ2世の愛した
白鳥も放たれていたそうです。




これは宮殿の近くにある小さなチェペルです。
妖しい程の洞窟とは全く異なった景観です。

リンダーホーフ城はのどかで綺麗な大自然の中、
ルードヴィッヒ2世の狂気とも言える世界を
具現化した宮殿と思います。



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