ストラスブール
Strasbourg, France
〜ストラスブール・イル川のほとり〜
ヨーロッパの十字路、ストラスブール(Strasburg)。
Frankfurtからおよそ200kmほど南下し、
国境を流れるライン川を渡ると、
教会の尖塔が見えてきました。
その教会の街がStrasburgでした。
ドイツとの国境に面したこの街は、
過去幾度となく戦争に巻き込まれ、
フランスとドイツに交互に領有されるという
歴史を繰り返した街です。
第二次大戦中にドイツに占領され、
翌日からフランス語の授業が禁止されると言う
逸話を題材にした小説「最後の授業」も
このStrasburgが舞台だったと思います。
そんなStrasburgですが、駅で列車を降り、
街を歩き始めると、街中の雰囲気は、
ドイツの街とは異なり、洒落た感じがしています。
当然の事ながら表示はすべてフランス語です。
国境が開かれつつあるEU諸国ですが、
依然として、国境の重みを感じました。
Strasburgの古い街並みはイル川に囲まれています。
街並みがとても綺麗で、多くの観光客が集まっています。
街の西側、イル川が分岐するあたりは、
イル川の本流が4つの運河に分かれていています。
Petite Franceと呼ばれ特に街並みが美しいところです。
これはPetite Franceの西に架かるBarrage Vaubanという
Covered Bridgeから見たStrasburgの街並みです。
運河の入り口に建つ塔の向こう遠くに、
街の中心ノートルダム寺院が見えています。
イル川には遊覧船がゆっくりと行き交い、
のんびりと落ち着いた雰囲気でした。
運河に沿いPetite Franceを散策しました。
ドイツ風の木組みの建物が並んでいて、
その様子はとても美しかったです。
運河沿いを更に歩いて行くと、広場に出ました。
この広場がPetit Franceの中心でしょうか。
多くの人が広場に集い、オルゴールや焼き栗の
屋台が出てとても賑っています。
そしてこの広場の先の運河に堰がありました。
この堰で上流と下流側で水位が異なっています。
運河を行き来する遊覧船やその他の船は、
この2つの水門を使って水位を調整します。
今このボートは川の上流側からやってきて、
二つの水門の間に入ったところです。
これから上流側の水門が閉じられ、
次に下流側の水門の一部が開けられました。
水が流れ出すと水位があっという間に下がり、
ボートの人たちを見下ろす様になりました。
そうして水位が下がると下流側の水門が開き、
船が下流側に航行していく仕組みです。
船が行き来する度に、水位が増えたり
減ったりするのをのんびりと眺めていました。
この堰を抜けたところで、4つの運河が合流し、
再び川となって流れ出していきます。
ここから運河と離れ街中を歩いていきました。
グーテンベルグ広場を抜け、しばらく歩くと、
狭い路地の向こうに、ノートルダム大聖堂が姿を現しました。
大聖堂の前の広場は狭いので、路地を抜けると、
ゴシック調に装飾されたファサードが
もの凄い迫力で目の前に迫ってきました。
そしてStrasbourgでもクルーズを楽しみました。
遊覧船の乗り場は川に沿ってしばらく行った、
大聖堂に近いところにありました。
遊覧船は先程の水門を抜け、
Petit Franceを巡って行きました。
イル川から眺めるStrasbourgの街には、
深まる秋の中、色づいた街路樹が立ち並び、
美しい街の様子を一層引き立てていました。
遊覧船はStrasbourgの旧市街地を
囲んでいるイル川を一周し、更に下流の
ライン川の合流部方面へと向かいました。
どんな見所があるのかなと思っていると、
モダンなEUの議事堂が川の両側に現れました。
かつて、なんども戦争に巻き込まれたこの街に、
ヨーロッパ統一の象徴EU議会を置いたのは、
平和な社会を築いていこうという欧州の人々の
強い意志の現れでしょうか。
restaurant Au Fantassin
4, Quai De La Bruche
F-67000 Strasbourg, France
Tel: (+33) 3-88 22 21 42
Pitite Franceの西側。
運河に面したレストランです。
運河に面したテーブルでゆっくり食事が出来ます。