尼崎港線 (塚口 - 尼崎港)

Amagasaki-Ko Line
(Tsukaguchi - Amagasaki Ko)





塚口駅




尼崎港駅に停車中の客車




尼崎港駅



JR宝塚線(正式名称は福知山線)といえば
今では、6分おきに快速電車や普通電車が行き交う
大阪地区の主要な通勤路線の一つになっています。

そんな今のJR宝塚線の盛況さからは
想像も出来ないのですが、今から15年程前の
国鉄福知山線時代には、電化もされておらず
大阪と山陰方面への特急・急行列車以外には、
ディーゼル機関車が牽く普通列車が一日に
20往復ほど走る大都市近郊とは思えない程の
のどかな路線でした。


そののどかな国鉄福知山線の川西池田駅から
尼崎港行きの列車が一日2往復走っていました。

DD13という駅構内の入れ替え用の機関車に
古ぼけた客車が1両連結されただけの列車で、
地元の人でもその存在すら
知らなかったことと思います。


僕は1979年7月、川西池田16:16の列車で
尼崎港に向かいました。
乗客は他に数名しかおらず、
何故この列車が運行されているのか、
首を傾げたくなるような列車だったのですが、
駅に停まる度にし〜んと静まりかえる車内は
日常とは異質な空間で、
身体がゾクゾクしてきました。

塚口を過ぎると築堤を走り東海道線を
尼崎駅のはずれでオーバークロスし、
住宅地と工業地帯の渾然とした地域を
ゴトゴト走り、高速道路の軒下の
尼崎港駅に着きました。

川西池田から13.3kmの区間を
36分かけた小旅行でした。


もとより乗客が殆んどいなかった為
塚口 - 尼崎港間、4.6kmは
1984年2月1日に廃止されています。



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